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拍手お礼文です。ドラハー小説。
「珍しいな」と、少年が言う。
「何のこと?」と、少女は分からないふりをして問う。
「君の白いうなじが見えてるからさ」と、少年は二つに編んだ髪に触れる。
「キザな台詞を言うのね」と、首を縮こませた少女は言う。
少年は頬のばら色を濃くしながら「さっきは言い過ぎた」と少女に頭をたれる。「アイツらがいると僕の口はお喋りになってしまうんだよ」と。
少女は「いいのよ、分かっているわ」と小さく息をはく。
「そろそろ怪しまれるから」と、自嘲気味に微笑んだ少年は少女の手背に唇を落とし去っていく。
「...分かっているわ」と少女は少年の背を見送る。
貴方が言ったのよ、うなじが好きだと。だから今日は髪を結ったの。そしたらもっと一緒にいられると思ったから。
貴方ならば、気付いてくれると思ったから。
少女は首に赤と金色のマフラーをかけた。
「そろそろ雪がふりそうね」
End
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