僕は姉さんのことが好きだ。言ってしまえばタイキさんやダメモンよりももっと好きだ。だから姉さんに近寄る奴には容赦しないつもりだ。場合によっては半殺しにでもしようかと考えている。
「ユウ、ここ最近やつれているように見えるわよ?」
それは寝不足のせいだろう。姉さんのことをストーカーしてる奴に仕返しをしたり、姉さんのいない間に勝手にケータイを開き男からきた新着メールを解除したりしているからだ。もちろん、キリハさんやタイキさんからのメールも消している。
「そうかな?気のせいだよ」
僕としては姉さんにそのことを察知されるわけにはいかないから嘘をついた。姉さんは僕を少し疑っているようで目を細めて僕の動きを観察していた。残念だけど、僕は嘘をつくのが得意だ、姉さんなんかにこの僕の嘘を見抜けるはずがない。

「姉さんって面白いよね」
「どうして?」
「だって気づかないんだもん」
姉さんは僕の言ったことの意味が分からなかったのか首をかしげていた。ああ、本当に面白い。
僕が姉さんに悪い虫がつかないようにいていることとか、さっきの嘘をついたこととか、寝ている姉さんの唇に軽くふれるように僕の唇を重ねていることに気づかないんだから。
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