浜野と葵

※意味不明







雨がひどく降っていた。朝は雲ひとつない晴天だったのに急に悪天候になってしまったものだからほどんどの生徒は雨に濡れて帰るか、雨が弱くなるまで待つくらいしかなかった。傘を持ってきた生徒は少数で、その少数は持ってきたというより置きっぱなしにしていたものだった。
葵はその前者だった。早く家に帰らなければならない用事があり学校で待っていられなかったためだ。髪の毛がびしょびしょになりながらも走っていると後ろから声をかけられた。
「よ、葵ちゃん!超びしょびしょじゃん!」
振り向くとそこには同じ部活の先輩である浜野がいて、持っていた小さいタオルで葵の髪の毛や上半身を強めにごしごしと拭きはじめた。
「せ、せんぱい!痛いです!」
「ごめんごめん!」
にか、と笑って今度は小動物を扱うように優しく拭きはじめる。
「せんぱい、何でこんなことするんですか」
「んー、帰ろうと思ったら葵ちゃんがいてさ、超濡れてたから拭いてあげなきゃって思ってさ」
「せんぱいだって濡れてますよー」
「あははー、そうだなー」
浜野はそのタオルを葵の頭にぽんと乗せて、じゃあ俺こっちだからー、と手をぶんぶんとふって葵と別れた。葵は頭にのせられたタオルを見てどうしようかなと思いつつ小走りで帰った。
浜野は葵と別れたあと、葵が見えなくなる位置まで走っていた。後ろや周りをみて本当に葵がいないか確かめ、雨宿りできるところにいき携帯を開く。
メールを送り、ポケットに手を突っ込んで黙って待っていた。まだ雨はやみそうになく、更にひどくなりそうで浜野はため息をついた。
「はーまーのー!」
少し離れたところから倉間が手に何かをもってその手を大きくふっているのを浜野は見つけた。浜野は手招きをして倉間を呼び寄せる。
「ありがと、倉間!」
と、浜野は倉間から受け取る
「お前って変なやつだよ、まじで。傘を学校に忘れたから届けにこいって・・・。こんな雨の中どうすれば傘を忘れるんだよ」
「んー、どうしてだろうねー」
浜野は傘を反動つけてあけて倉間と並んで帰っていった。
俺、びしょ濡れの女の子がいたら傘持っててもその女の子と一緒にびしょびしょになりたいんだよなー、と傘をくるくる回してはにかんでいた。



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浜野は傘を持っていたけど、葵が雨に濡れていたから自分も濡れて葵をおいかけてタオルを渡して、わざと置いていった傘を倉間に持ってこさせた。という設定です・・・
浜野は相合い傘はしないだろうと思っていたら、こんなひどいものになってしまいました
文才のぶの字もないわ




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