狩屋と葵

※意味不明




ただずっと一緒にいてくれる人がほしくて、自分のこんな性格でも見捨ててくれない人が欲しかっただけなんだ。

「か、かりやくん・・・?」
自分に抱きつかれている葵ちゃんはそう困惑したように言った。そこではっと気づいて俺はごめんねと一言言って離した。

すごく拒否されてた。ぎゅってした瞬間にもう抵抗しようとしていた。俺を受け入れてくれなかった。
すごくすごく不安でしょうがなくて壁に頭を軽く叩きつけた。

「狩屋くん・・・・どうしたの・・・?」
怖い、という一言がなかなか言い出せない。唇は確かに動くのに声が・・・。

はぁはぁと息をするのがつらくなる。また過呼吸。苦しい。
「大丈夫・・・!?今先生呼んでくるから待ってて!」
葵ちゃんがそう言ってくれたけどこの空間に今は大人をいれたくなくて葵ちゃんの腕をぐっとつかんだ。
「だいじょうぶ、すぐおさまるから・・・」
体の向きを変えて壁に背中をつける形でそのまましゃがみこんだ。

「大丈夫じゃない・・・でしょ・・・」
「・・・だいじょうぶだよ。葵ちゃんがここにいてくれるのなら」
「へ、変なこと言ってないでさ、保健室にいこ・・・?」

「おねがい。ここにいて。」
葵ちゃんの両腕をつかんでひきとめた。
葵ちゃんはすごく困った顔をしている。

一人は怖い、と呟いたら葵ちゃんは驚いていたけれども自分の背中をぽんぽんと叩いてくれて、一人じゃないよ、と言ってくれた。その一言をずっと待っていたのかもしれない。




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