ようやく目的地に到着!

エドガー達がシャドウと会話しているのを横目で伺いながらも曲は終盤へと向かっていき最後の音を伸ばしフェードアウトしきったと同時に拍手がその酒場を包んだ。その際にアルバートは徐々に顔を覚えられていたのか常連の方からのお小遣いも貰えるようになり、ナルシェへと向かう資金がそろい始めた。


「よっしゃ、お金も貯まってきたしそろそろナルシェいかないとバナンさんに申し訳ないな…」
「よぉ、嬢ちゃん。なんだ、ここの次はどこに行くんだ?」
「……嬢ちゃん?おいおい、誰のことだ?」
「分かってんだろう?お前のことに決まってるだろうに」
「良いか…?俺はな、お・と・こなんだよっ!」


その発言に絡んできた酔っぱらいの男性は瞳を見開き、信じられないというような表情を浮かべた。その顔を見て気分を損ねたようにアルバートはフルートを片手にさっさと裏へと引き上げ小さく息をついてから鞄の中に入っている書類を大切そうに見つめ酒場のマスターに今日で辞めることを告げた。店のマスターも至極残念そうな表情を浮かべて見つめた後、頷いてにこやかに送り出してくれた。

そこから再びチョコボを借りてサウスフィガロをでたアルバートは一路、ナルシェに向かうため洞窟を抜けていく。暗く長い洞窟をチョコボとともに抜け、道中モンスターを笛の音で惑わし戦闘を避けてようやっとナルシェへと辿り着いた。
そこで、更に数奇な巡り合わせがあることをアルバートはまだ知らない……。



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