「どうも〜！！スプリンターやのにエースクライマーの前髪の人にも追い付くことができて総北を優勝に導く一因を作った浪速のスプリンター鳴子章吉といいます〜！この日にめっちゃ可愛い彼女もできました〜！！」

「ちょ…っ、鳴子くん…！」

「な、なかなかパンチのある自己紹介だな」

「東堂の自己紹介以来だわ」

「わあ〜、可愛い〜！」

「（コイツ年下ならだれでも可愛いって言うな…）」

「うわー、大阪弁！！ね、ね、ね！なんでやねんって言ってみて！」

「なんでやねん！こうっすか？」

「うわー！！すっごーい！！もうかりまっかって言ってみて！」

「もうかりまっかー！」

「うわー！すごーい！！」

「ねえねえ鳴子くん、お腹空いてない？クッキーいる？」

「え、いいんすか？」

「うん！」

「…」

「…」

「…」

「あれ、どしたんすか。糸目の人と前髪の人。うんこ漏らしそうな顔してますやん」

「漏らしそうじゃねーヨ！この赤チビ！！」

「誰がチビや誰が！！」

「オレはウンコなどしない！！」

「いやウンコしいひん方がキモいっすわ！！」

「何堂々と嘘ついてんの東堂くん」

「お前いい加減認めろヨ」

「それにしてもツッコミ速かったな〜！さっすが本場〜！」

「いや〜それほどでも！前髪さん、うんこ我慢するタイプやろ〜、あかんあかん、レース前は二回はせんと〜！ワイはしてんで！…あれ、楠木さん、どしたん、引いた目をして」

「…別に」

「すごいねえ、鳴子くんは健康なんだね〜」

「オ、オレだって、えっとーそのー、」

「（…カチューシャの人対抗したいんだけどそうしたら自分がウンコすることを認めてしまうから言えないでいるんだ…。あの人馬鹿なのかな…）」

「かっかっかっ！めっちゃ健康体ですよ、ワイ〜！」

「…あ、あの、鳴子くん」

「なんですか？」

「ほ、頬っぺたを触らせてもらってもいいかな…！？」

「へ？」

「え？」

「…え？」

「すっごく、その、わたしが好きなキャラクターに似ていて…、かわいいなあって思って…、その…！」

「（な、何言ってんの、あののんびりした人…！）」

「（ああ…出た…まだ出た…）」

「考えていることが手に取るようにわかんな…」

「こんなにわかりやすいのに気付かないさっちゃんすごい。天然怖い」

「か、かわいい？いや〜照れますやん〜。…あーでも、すんません」

「…あ、ごめん。馴れ馴れしかったよね。ごめんね」

「あーちゃいますちゃいます。しょうみめっちゃ嬉しいんですけど、ワイの世界で一番可愛い彼女が、めっちゃ餅をやいとるんで」

「…！！」

「年上のお姉さんに可愛がられるの好きですけど、好きな子に嫌な思いさせてまで、可愛がられたくないんすわ。な、楠木さん！」

「ば、馬鹿じゃないの…！！」

「かっかっか！」

「何笑ってんの！！」

「（鳴子くんナイスだ！！）吉井、残念だったな、代わりによかったら…え、吉井、何故頬を赤らめて…？」

「え、あ、ごめ、えっと…！」

「ちょっと待て、オイ、なんでお前まで顔赤らめてんだヨ」

「…やっばい…同い年だったらやばかった…」

「オイこら！！」

「なんで顔を赤らめているんだーーーー！？」

「ご、ごめんなさい…！」

「なんで謝っているんだーーーー！？！？」



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