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▼ とおまわり×はじ恋


「や〜〜この前までランドセル背負ってたのにもうお酒呑める年齢かあ〜〜はやいな〜〜」

「ね〜〜」

「このオレが成長していく様はそれは美しくまるで咲き誇る華のような、」

「尽八それいつまでかかる?」

「むっ、隼人。お前は本当に情緒というものが…。まあいい。…なァ、隼人」

「ん?」

「お前も堀田さんが酒呑むの初めて見るよな?」

「そうだな。尽八も?」

「ああ。…カシスオレンジとか呑んでもう駄目〜って酔っ払って抱き着いてこられたら…」

「あ、すみませーん、とりあえず生一つー!」

「わたしどうしよっかなあ、もう焼酎呑んじゃいたいなあ〜」

「スルメをつまみにして呑むと美味しいよね〜!」

「え」

「マジで」








―――2時間後―――

「隼人くーん、隼人くーん、あ、駄目だー寝ちゃってるー」

「尽八〜、尽八〜、うーん、尽八も寝ちゃったみたい。二人でタクシーまで運ぼうか」

「そうし…あ、隼人くん。起きた!隼人くーん、わたしだよー!愛しの美紀だよー!はや…わーー!!隼人くんがのしかかってきたー!ケダモノー!!」

「わああ、あ、あれわたし見ていいのかな…。でも新開くんってほんとすきだなあ、美紀ちゃんのこ…わっ!!へ、尽八、こ、腰に手が…!」

「…っ」

「へ、え、…へ!?な、泣いてるの!?なんで!?」

「頼む、捨てないでくれ、頼む」

「へ…!?な、なんで!?何がどうしてそうなったの…!?」

「重いし重いし重いのは重々承知なんだ、でも頼む、捨てないでくれ、なあ」

「え、え、え」

「お前の男友達とか一目見てからじゃないと落ち着かないしというか男友達とか全員正直信じられないしお前は恥ずかしがり屋なのに友人達の前で見せつけるように体を触り過ぎたのは悪かった許してほしい頼むから許してほしいなんでもするから」

「…も〜、変な夢でも見ちゃったの?捨てない捨てない、ね、安心して?大丈夫だから、ね?」

「なにー?東堂くん泣いてるのー!?捨てないでくれって泣いてるのー!?おもしろーいみたーい隼人くんのいてー!あれなんか余計に重くなったー!!」



めんどくさい彼氏とお酒に強い彼女



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