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▼ とおまわり×天邪鬼×はじ恋


「堀田チャン、他に何食いたい?」

「カルビー!」

「何人前だ?」

「三人前!みんなで仲良く食べよー!」

「堀田さんって本当に良い人だな」

「ふふふ、褒めても何も…あ、幸子ちゃんの一年生時のプリクラあげよう。三人で初めて遊んだ時の」

「カルビはまだか!」

「荒北くんごめんねえ。なんかあれから君の彼女わたしに警戒心を持ってて。でもなんとかしてまたなんかするからね!」

「堀田チャン」

「(荒北が女子をこんな目で見るの初めて見た…)」

「…何してんの?」

「おお、隼人にフク。お前らも焼き肉食いに来たのか?」

「ああ。偶然だな」

「隼人くんと福富くんだー!隼人くんもいっしょに食べようよー!」

「…そうだな。邪魔するな。座らせてもらおうぜ、寿一」

「ああ、オレは…」

「福ちゃんここ座れヨ」

「隼人くんはわたしの隣!」

「…ん」

「わー!隼人くんに頭撫でられちゃったー!」

「見りゃわかるっつーの。実況すんな」

「オレは見てもわかんねえんだけど」

「…隼人?」

「なんで三人で飯食ってんの?」

「…は、隼人?」

「な ん で く っ て ん の?」

「…ゲ、コイツめんどくせェ勘違いしてんだけど…」

「お、落ち着け隼人。日ごろのお礼をしてだな、オレ達は。なあ堀田さん」

「福富くんお肉美味しいねえ」

「美味い」

「堀田さーーーん!!肉もいいが!!誤解が生まれてるのを助けてくれ!!」

「ぷっ、嘘だよ。じょーだん。お前らが浮気するほど余裕ねェの知ってるし」

「…ケッ」

「でも、まあ、ヤキモチはフツーに妬、」

「隼人くん隼人くん、口開けて」

「ん、むごっ」

「うえへへ!あーんってやつ!!彼氏にやってみたかったの!!やった〜!できた〜!嬉しい〜〜!!」

「…」

「…」

「…」

「荒北、そこの焼肉のたれ、甘口の方取ってくれ」

「…あいよ」

「隼人くん、美味しい?」

「…ハハッ、うん美味いよ。すっげえ、美味い」

「やった〜!これ東堂くんが焼いてくれたやつなんだけどね!東堂くんありがとう!」

「ハハ…ハハハ…どういたしまして…」



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