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*三成+元親

メタ発言有。










はじめて同行可になった元親を連れ歩き始めたら、誰も同行してない頃は一緒に戦ってくれてた吉継が居なくなったよ!(実話)

「刑部! 刑部はどこへ行った!」
 がむしゃらに刀を振り回し、雑兵を空に巻き上げては倒していく姿は悪鬼羅刹のよう。魔王覇王に続く凶王の名を冠するだけはある、と感心していたのは最初だけだった。
「貴様も刑部を探せ! 貴様と組むようになってから刑部がいないのだ!」
 豊臣時代から仲間の男の名を叫んでいるのだ。俺が戦を手伝う以前に手合わせした時に、言われてみればいたかも知れない。
 カラクリ好きの俺としては何時か解体してみたい輿に乗り、包帯で肌を隠し仮面を被って。彼にとっては長年の友人であり、見付からないというのは一大事なのだろう。
「もしかして家康が……。家康ぅうぅうぅうぅ!」
「今回の敵は毛利だぜ、石田」
 宥めている途中に床が焦げる音がして、鏡が発動をしている事を思い出した。鏡を停止させる為、迅速に管理をしている男を倒さなければならないのに、なにを思ったのか石田は攻撃をやめて呆然としていた。
「どうし、」「鏡…光………家康……!」
 ギリギリ歯を食いしばりながら刀を握り締め、いまにもバサラ技を発動しかねない様子を呈している石田を放置して拠点を制圧を急いだ。
「早く毛利の所に行かねぇのか?」
 鏡を占拠し、綺麗に吹き飛んでいく雑兵を見送る。あーあ、ご苦労様。とか考えつつも先に進もうとしたら、石田がまだ抜刀せずにふるふる震えていた。肩を叩いてやればギラと、恐惶を発動してんじゃないかという位鋭い目つきでこちらを一瞥される。駄目だ、こいつの目はもう完全にイってる。
「早く行くぞ長曾我部……私の刑部を、私の刑部を救出する為に!」
「いや、まだ毛利が大谷を捕まえてるとは限らねぇだろ。もしかしたら、ただ用事があるとか体調が悪いとか……」
「刑部の体調の善し悪し位知っている! それに刑部が居ない時は決まって厳島を訪れていた! ふふ…待ってろよ毛利。家康と同じく残滅してくれる……!」
 殺してやるぞぉぉぉぉお! とお決まりの叫びをあげてから、がさがさと高スピードで本陣目指して突っ走っていた。しかも君子殉凶を装備しているらしく、最初から超高速スピードである。
「ちょっと待て! 毛利にいきなり突っ込むな! 本陣の鏡を落とさねぇと、特別恩賞を貰えないじゃねぇか!」

 そんな叫びも虚しく俺が本陣に着いた頃には、三成はもう秀吉に許しを請うていた。

2011/01/26
BSR
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