……何故こうなった?




あ、突然すみません。
私、なまえと申します。ここ聖域で古の封印とかの調査・解明を主にやっている者です。
でも今日は聖域復興以来久々の休日でして、聖域の教皇補佐であり私の恋人でもあるサガもなんと休日、と言う事で、双児宮でまったりしていた…………はず。




はずなんだけど!!!!







私の目の前では、何故か黒くなったサガと、彼の双子の弟であるカノンが対峙している。
しかも両者ともギャラクシアン・エクスプロージョンの構えを取っているものだから堪ったものではない。



それにしても、何でこんな事になったんだったかな……



確か、私が来た時にはサガは持ち帰った書類を纏めていたから私は私で持ってきた本を読んでいたんだけど、読み始めてちょっとした頃にカノンが双児宮に帰ってきた。
実は私とカノンはゲーム仲間で、対戦ゲームをする事が多々あった。
だから今回も、サガの仕事が終わるまでの間ってことで某配管工兄弟のレースゲームで対戦していたんだよね。




「あっ!ズルいカノン!」

「ふはははは!こう言う時に使ってこその切り札だろうが!愚か者めが!」

「うぬぬ……死ねっ!必殺甲羅投げっ!」

「ぬっ…落ちてしまったではないか!くそっ!!」

「いえーい勝ったー!!…戦いとは常に二手、三手先を読んで行うものだ(某赤い彗星)。」


何とかカノンに勝てた!
常にこうありたいものだ。(今度は某RPGの伝説のガードでね!)
なんて思いつつ、カノンの再戦の申込みを受けていたら、背後からものすごく!!黒い小宇宙を感じた。

あ、私も一応小宇宙を感じる事は出来るんです。
恋人がアレなんで。
で、振り返ってみたらさっきまで書類を処理していたはずのサガが私達のすぐ後ろに仁王立ちしていた。
しかも髪色まで変わっているじゃないか!!



ただならぬ殺気を感じて、カノンがそれまで座っていたソファを飛び退いたんだけど、次の瞬間、彼が座っていた場所にはベッコリと大きく凹んでいた。
………たぶん、このソファ買い替えないとダメだよね。





「っ、いきなり何をするのだ!この愚兄がっ!!」

「……フン、貴様はなまえが誰のものなのか心得ていないようだから制裁を加えようと思ったまでだ。」

「はぁ!?何なんだその下らぬ独占欲は!なまえは物ではないのだぞ。それに貴様が仕事なそ持ち込むからこうなるのだろうが!」

「えぇい!煩い!……見るか、星々の砕ける様を!」

「俺は既にその様を見ているから今度は貴様が見るが良い!」




こうして冒頭に至るわけですが……私はいったいどうしたら良いのでしょう?
もうこうして睨み合って数分経つんだけど、放置してたらここでも必殺技を放たれて双児宮は破壊されてしまうだろう。
いや、サガやカノンの事だから私がいる事は忘れてはいないだろうから、やったとしても多少威力は落としてくれるだろうけどそれは仮定でしかないわけで、万が一そうなったら、ここにいる私の命も危険なのではなかろうか……!?






よし!やるしかない!!
私の小宇宙よ、最大限まで高まれっ!!





「な、何だこの小宇宙は!?」

「ま、まさかなまえが…!?」

「とうっ!!」


私なりに最大限まで燃やした小宇宙を込めて、手元に置いてあったハードカバーの小説(250P前後)2冊を2人目掛けて投げ付けた。
喧嘩を止めるきっかけにくらいはなるかなーと思ってたけど、それは思いの外すごい威力を持っていたようだ。







「「ぐぁっ!!」」


ゴスッ ×2


その本は見事なまでに2人に直撃した……………角が。
ま、まぁ…喧嘩が収まったうえにサガがいつもの髪色に戻ってるから良しとしよう!うん。








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