朝起きてカーテンを開けると、見事なまでの青空が広がっていた。


天気が良いとやっぱり気分も浮いてくるよな!
カーテンを開けたついでに窓を開けて換気をしながら伸びをしていると、ガープじいちゃんが出勤していくのが見えた……………と言うか、部下に迎えに来られて渋々出勤する、と言った方が正しそうだ。



「じいちゃんも大変だな…この間事件が片付いたばっかりなのに。」




連れられていくじいちゃんを見送ってから、パジャマから着替えてリビングに行くと、案の定と言うか……そこには誰もいなかった。















俺の両親は忙しいらしく、一年のうちに顔を合わせるのは数回くらいしかない。
しかも、夫婦仲はとっくに冷えきっているようで、お互いに良い相手がいるようだけど、そんな事は俺には関係ない。
どうせあいつらは世間体を気にして離婚なんてしないんだろうし、俺にも、金はいくらでも出すけど自分達に迷惑さえ掛けなければ勝手にしていい、と言うスタンスだ。
だから俺の学校での行事なんて小学校以来来た事なんてねェもんな……。














まぁ、代わりに……と言うより、ありがたい事に、向かいの家に住む幼馴染みのルフィ達の祖父で、俺もガキの頃から良く世話になっているガープじいちゃんが来てくれてたんだ。
中学まではずっとエースと同じクラスだったけど、高校が別になっても、忙しいはずのガープじいちゃんは俺の三者面談に現れた。









じいちゃん曰く、俺も『手の掛かる可愛い孫じゃ!!』だって。

そう言ってくれたじいちゃんや、ルフィにエース、クレアが大好きだ。















そんなクレアから突然届いた一通のメール。








『今日の18時頃、うちにおいでよ!一緒に夕飯食べてからみんなでゲームしよう(^ω^)』



クレアからのメールが嬉しくて思わず頬が緩んでしまった。
このお誘いを断るわけもなく、即座に『OK』と返信をする。
パタンと携帯を閉じると、フワリと微笑むクレアの笑顔が頭に浮かんだ。

























でも、クレアは……エースの恋人……俺にとってクレアは可愛い妹分なんだと言い聞かす。










本当は、俺もクレアが気になっていた。


だけどエースが同じようにクレアを意識して、かつ、他の女には見せないような……いや、俺やルフィにも見せた事のないような柔らかい表情でクレアを見つめるエースを見た時に、俺は自然と一歩引き下がっていた。





















──勝負を諦めたんだ

















とは言っても、一度気付いた気持ちはなかなか引いてはくれないもので、諦めるためにも、俺はほんの少しだけ、あいつらの家に行く事を控えるようにした。
だから、クレア達の家に行くのは……一週間ぶりになるな。







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