02
ルフィとクレアを救出した後、ひとまずダダンのところに連れてってドグラとマグラに手当をしてもらうと、サボが待っている表に出た。
手当の間も終わってからもルフィはずっと泣きっぱなしでうるせェくらいだ。







「うえ〜〜〜〜ん…どゥおお〜〜〜…ん」

「ほらほらルフィ、もう泣かないの…。」


ルフィを一生懸命あやすクレアをよそに、サボはおれの行動を『死にたがり』だとずっと怒っていた。





「恐かっだ…死ぬ゙がどぼどっだ…。」

「うるせぇな!!いつまで泣いてんだ!!おれは弱虫も泣き虫も大っ嫌いなんだよ!!イライラする!!」


おれがそう怒鳴ると、ルフィは唇をかみしめて涙をこらえた。
そして涙をこらえながらもペコリとお辞儀を……しながら、またドバっと涙を零した……(呆)






「…だいたい…お前らなんで口を割らなかったんだ!!?あいつらは女でも子供でも平気で殺す奴らだ!!!」


おれが泣きじゃくるルフィに声を荒げてそう問いただしたら『喋ったらもう友達になれねぇ…!!』って言いやがった。
それでも死ぬよりはいいじゃねェか、なぜおれとそんなにダチになりたいんだと問うと、大声でアイツは言った。








「だって他に!!!頼りがいねェ!!!フーシャ村には帰れねェし…山賊は嫌いだし…!!……それに…まだおれだけじゃ姉ちゃんを守れねェ…。お前を追いかけなかったらおれ達には誰もいねェ!!誰もいねェのは痛いより辛ェ…!!!」

「………!!!……お前ら、親は…?」

「じいちゃん以外いねェ。」

「…おれがいれば辛くねェのか?おれがいねェと…困るのか?」

「「うん!!!」」



ルフィとクレアは即答で頷いた。
それは…それまで今まで存在を否定され続けてきたおれにとってはまさに、雷に撃たれたかのような衝撃だった。

鬼の子として生まれたおれは…、この世に生きてちゃいけねぇんだとずっと思っていた…。
『死にたがり』なおれの存在を疑うことなく肯定してくれた。

















その言葉が……本当は嬉しかったんだ。













この日、ダダンの家にサボも住み着く事になって、おれの寝ている部屋は一気に騒がしくなった。
ルフィとサボはすっかり仲良くなって、それをクレアは微笑ましそうに眺めている。
とてもおれの1つ下とは思えない落ち着きっぷり。

やっぱり女ってのはマセてるんだろうな…と感じずにはいられない光景だった。






*
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -