矢崎マクベス見てきたマクベス感想
内容についての感想をちゃんと書いてなかったなと思って。
始まりの「綺麗は汚い 汚いは綺麗」でもう早速ゾクゾクでした。
魔女(と呼んでいいのか？)の登場シーンのたびにビクッとするあの会場の作りというか演出がいいなあと思いました。
若き青年で、妻の事をホントに愛している矢崎マクベス。
マクベスだけではああはならなかった、話を支える存在のマクベス夫人。
なんといってもマクベス夫人ですよ！
思いついてもいまいち行動に踏み切れないマクベスの決断力の要。
夫婦であり、親子のようにも見えました。
自分のイメージとは違ったんだけど、話の展開的にあのマクベスと夫人とのあり方はすごく話にあってた。
いい意味で想像を裏切られました。
抱き締めあうシーンとかも良かったし、円形だから表情も、背中もよく見えて、全身で演じているのがよくわかった。
夫人がマクベスを焚き付けるシーンで、マクベスが無言で振り替えるとき、なんでそんなことを言うんだよ…！みたいな表情しているのにグッときました。
あと前半の見所はダンカン王を殺した直後のマクベス。
血糊を滴らせるマクベスと、その悲痛の叫びにぞわぞわした。
あとこれすごいな！って思ったのがバンクォーの死から、亡霊として現れるまでの場面。
バンクォーの死体が放置されたからどうするんだろうって思ったけど、なるほどね…！というね。
二瓶さんは出てくるたび可愛いなあ可愛いなあとばかり思ってましたごめんなさい。
つい前髪に目が行くのは愛ゆえです。
亡霊を見るマクベスにうろたえた視線を向けていたのがまた可愛かったですごめんなさい。
マルカムが自分を卑下しだしたあたりはハラハラしたなあ。
そしてマクダフがかっこいいのなんの！
このマクベスの舞台がしっかりまとまってたのは夫人とマクダフの存在が大きいと思います。
こばかつさんの忙しさがはんぱないよね。
殺されるわ客を笑わせる唯一のシーンを担当してるわ魔女だわ医者だわで…
魔女はあまりどれが誰だかまで見れなかったのが惜しい。
ホントにあと３回くらい見たかった。
惜しかったのは殺陣と、最後の場面で侍女みたいな人が女装してたこと。
シリアスな場面でだから侍女じゃなくて普通に家来として出せばよかったのに…と。
可愛めな人だからそこまで違和感なかったけどさ。(たしか15代に出てる人だったような)(パンフ見ろよ)
あとは魔女の予言で「女から生まれたものにマクベスは倒せぬ」という発言。
私はもともと「女の股から」と認識してたんだけど、シェイクスピアは訳しかた色々あるし、まあそういう訳になったのか、と思いきやそのあとマクベス自身が「女の股から生まれぬものなどいない。(よって誰にもマクベスのことは倒せない)」と言ったんだよね。
魔女の台詞のいい間違い？
とにかくここは話知らなかったら違和感あったと思うなあ。
初観劇ということで贔屓目も入ってるかもだけど、私はほんとにいい舞台だった！と思ってます。
もしDVDとかになっても、あの円形の良さを生かした演出はもう味わえないだろうから、忘れないようにしたい。
2012/09/01 01:15