夕焼けに染められてる教室には、私と栄口くんの2人きり。外では部活動に励む生徒の声が響いていて、静かなこの教室は何処か孤立している気さえした
「日乃、話って何?」
夕焼けに照らされている、栄口くんの色素の薄い髪が更に赤く見えて凄く綺麗だった。きっと、彼のその髪の毛くらい私の顔は真っ赤なのだろう。だけど、それは夕日のせいだけじゃなくって、ただ私の頬が熱を持っているから
「あ、あのね、私…栄口くんに言わなくちゃいけないことがあるの。」
「…うん。」
落ち着いて息を吸って、緊張と共に吐き出した。うん、大丈夫言える。私は震えてる手をギュっと握って、思いを言葉にした
「好きです、栄口くん。」
「ありがとう。」
栄口くんは私の大好きな笑顔を浮かべてこう言ったんだ
「俺も日乃のこと好き。」
「…ぃ、…日乃。おい、日乃……日乃起きろォっ!!」
「はィィィィっ、すみませんでしたぁぁぁぁっ!!」
え、あ、え、?私が勢いよく立ち上がったことで、ガターンと大きな音を立てて椅子が後ろに倒れてしまった。いや、それよりも先生の声の方が大きかったと思うけど
「お前は1限早々に爆睡って、先生にケンカでも売ってんのか!?」
「…申し訳ないです…。」
「ったく、もう寝ないで大人しくしとけよ。」
「はい…。」
未だにゲラゲラと笑っているクラスメイトを尻目に、もう恥ずかしいやら、さっきの出来事が夢で残念やら、私はしょんぼりとしたまま席に着いた
「日乃、何か良い夢でも見てたの?」
もう恥の二の舞はゴメンだと、寝ないためにもシャーペンを握ると隣の席の栄口くんに声をかけられた
「…え、な、何で!?」
「だって凄く幸せそうな顔して眠ってたから。」
どんな夢見てたの?と無邪気に聞く栄口くんに、私はただ笑って誤魔化すしかなかった。
だって言えないでしょ。栄口くん告白してOKを貰えた夢だなんて…
「んー、大好きなケーキをお腹いっぱいに食べる夢…かな。」
「ふーん。」
栄口くんは、それだけ言ってまたノートに向かってシャーペンを走らせていた。私も、寝ないためにも真面目に板書をしようと黒板に向かっていると、ポンっと隣から丁寧に折りたたまれたノートの切れ端が飛んできた。送り主の栄口くんを見てみると、素知らぬ顔して黒板を見詰めている。何だろう?興味と不思議から、私は栄口くんに声をかけずに黙って紙を開いた。だけど、そこに書かれた文字を見て、私は一気に熱が身体を駆け巡るのを感じた
【俺も日乃のこと好き。】
「えぇっ、何で!?」
ガターンと大きな音と共に、またしても椅子を後ろに倒してしまった。え、だってその台詞は夢の中で栄口くんがくれた返事じゃん!?それを何で!?
「日乃は先生のことそんなに嫌いなのか!?」
「……へ?…あ、いや、そうじゃなくて…すみません!」
またもやクラスの笑い者。ゲラゲラ笑われている中、栄口くんさえもが私を見て笑っていた。そんな栄口くんを困惑のまま、見つめる私。栄口くんは、目に涙を溜めたまま言った
「全部声に出てたよ。」
そう言った彼の顔は、きっと私のと同じくらいに真赤だったんだと思う
授業中での出来事
「…むにゃ、…好き、です、…栄口くん…。」
「っ!?………はは、…俺も音宮のこと好き。」
「日乃、話って何?」
夕焼けに照らされている、栄口くんの色素の薄い髪が更に赤く見えて凄く綺麗だった。きっと、彼のその髪の毛くらい私の顔は真っ赤なのだろう。だけど、それは夕日のせいだけじゃなくって、ただ私の頬が熱を持っているから
「あ、あのね、私…栄口くんに言わなくちゃいけないことがあるの。」
「…うん。」
落ち着いて息を吸って、緊張と共に吐き出した。うん、大丈夫言える。私は震えてる手をギュっと握って、思いを言葉にした
「好きです、栄口くん。」
「ありがとう。」
栄口くんは私の大好きな笑顔を浮かべてこう言ったんだ
「俺も日乃のこと好き。」
「…ぃ、…日乃。おい、日乃……日乃起きろォっ!!」
「はィィィィっ、すみませんでしたぁぁぁぁっ!!」
え、あ、え、?私が勢いよく立ち上がったことで、ガターンと大きな音を立てて椅子が後ろに倒れてしまった。いや、それよりも先生の声の方が大きかったと思うけど
「お前は1限早々に爆睡って、先生にケンカでも売ってんのか!?」
「…申し訳ないです…。」
「ったく、もう寝ないで大人しくしとけよ。」
「はい…。」
未だにゲラゲラと笑っているクラスメイトを尻目に、もう恥ずかしいやら、さっきの出来事が夢で残念やら、私はしょんぼりとしたまま席に着いた
「日乃、何か良い夢でも見てたの?」
もう恥の二の舞はゴメンだと、寝ないためにもシャーペンを握ると隣の席の栄口くんに声をかけられた
「…え、な、何で!?」
「だって凄く幸せそうな顔して眠ってたから。」
どんな夢見てたの?と無邪気に聞く栄口くんに、私はただ笑って誤魔化すしかなかった。
だって言えないでしょ。栄口くん告白してOKを貰えた夢だなんて…
「んー、大好きなケーキをお腹いっぱいに食べる夢…かな。」
「ふーん。」
栄口くんは、それだけ言ってまたノートに向かってシャーペンを走らせていた。私も、寝ないためにも真面目に板書をしようと黒板に向かっていると、ポンっと隣から丁寧に折りたたまれたノートの切れ端が飛んできた。送り主の栄口くんを見てみると、素知らぬ顔して黒板を見詰めている。何だろう?興味と不思議から、私は栄口くんに声をかけずに黙って紙を開いた。だけど、そこに書かれた文字を見て、私は一気に熱が身体を駆け巡るのを感じた
【俺も日乃のこと好き。】
「えぇっ、何で!?」
ガターンと大きな音と共に、またしても椅子を後ろに倒してしまった。え、だってその台詞は夢の中で栄口くんがくれた返事じゃん!?それを何で!?
「日乃は先生のことそんなに嫌いなのか!?」
「……へ?…あ、いや、そうじゃなくて…すみません!」
またもやクラスの笑い者。ゲラゲラ笑われている中、栄口くんさえもが私を見て笑っていた。そんな栄口くんを困惑のまま、見つめる私。栄口くんは、目に涙を溜めたまま言った
「全部声に出てたよ。」
そう言った彼の顔は、きっと私のと同じくらいに真赤だったんだと思う
授業中での出来事
「…むにゃ、…好き、です、…栄口くん…。」
「っ!?………はは、…俺も音宮のこと好き。」