「寒い!寒い寒い!」

 いきなりやってきたかと思えば、私には挨拶もなしに炬燵へと直行。

 まだ入室許可だってしてないのに、彼はいつだってそうだ。

「はあー、あったかい」

 一人用の炬燵でそんなに寝転んでくつろがれると、私が入るスペースがないんだけど…わかっているのかいないのか。

「枕は…ああ、これでいいや」

 私のお気に入りのクッションを枕に、炬燵にもぐる彼。

 布団からは、彼のふさふさの髪しかもう見えない。

「ねぇ、今日はどうしたの?」

 彼に背を向けて寝ている彼に話しかける。

「……」

「……」

 ……知ってる?

 今日クリスマスだよ。

 心の中で彼に問いかけてみる。

 だが、返事もせず、動きもしない様子を見ると、これは期待はずれってやつだろう。

 そう思い、あきらめてテレビのスイッチをいれたその時だ。

 こっちを振り向いた彼にコツッと何かを投げつけられた。

 ……それは小さな箱だった。

「そんなの、覚えてるに決まってる」

 そう言って彼はまた私に背を向けた。









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ちづるちゃんから頂いたクリスマス鉢屋夢。本当にありがとう!素直じゃない鉢屋くんが可愛すぎて胸が苦しい。