クロウは最近アキと良く話すようになった。女同士というのもあり弾む話があるのだろえとは思うのだが、クロウがその中で話す姿など見たこと無いから少し気になったりしていた。

 とある日の昼間、ブルーノが作業に没頭している俺にコーヒーを煎れてきてくれたのだが、その時のブルーノの顔が満面の笑みと言わんばかりで、周りに花が咲いているようなそんな雰囲気を漂わせていた。

「何か良いことでもあったのか?」
「ふふ、あのね、上でアキさんとクロウが話してたんだけどさ、その話の内容が恋愛関係だったんだ」
「れん、あい?」

あまりにも自分に不似合いな言葉に聞き返してしまう。

「うん。しかもクロウがアキさんに相談してる形だったんだ」
ブルーノはコーヒーを淹れながら聞こえてくるそれを聞いていたらしい。そしてその話があまりにも微笑ましくて口元が緩んでしまったらしい。
だが自分の分のコーヒーを煎れられなかったと言うブルーノに、何故かと問えば、ブルーノ曰く「さすがに胸の大きさの話を始められたらさ、ね?」と苦笑いした。ブルーノの言いたいことは大体分かったからそれ以上聞くことはしなかった。


「それにしても、クロウの好きな人って誰なんだろう。というかどんな人が好みなのかな」
「……わからない」

クロウが誰かを好きになるなんて、しかも友情ではなく愛情……恋愛としてなんて、考えたことも無かった。
クロウがずっと思いを寄せていて、結ばれるような事があればクロウの横にはクロウが焦がれる誰かがいつも居るようになるのだろうか。
そう思うと、何だか心がざわつく。何だか、辛い。

「遊星は好きな人居るの?」
「俺にはよくわからない……ただ」
「ただ?」
「クロウが誰かを好きになるのは、何故かは分からないが嫌だ。あまり考えたくないんだ」
「……そっか」

ブルーノはそう言って微笑んだ。何がおかしいのかさっぱり分からない俺は、何故笑ったのかと聞くとブルーノは「次からはコーヒー煎れに行く度にのろけが聞けるんだなあと思って」と答えた。その意味を今の俺には理解出来ず、俺が理解することが出きたのはもうちょっと後の話だった。


「あ、でも2人が結ばれたら僕がコーヒー煎れる必要なくなるじゃないか」
「何を結ぶ気だ?」




棒線状のリボン
結ぶ時は結して解けないようにお願いします。






あとがき
あともう少し!な遊クロ
次回ぐらいに多分結ばれるでしょう(笑)
最後のブルーノちゃんの台詞の意味は2人がラブラブになったらクロたんが遊星にコーヒー煎れて上げるから意味ないなってことだす(*^^*)