白昼夢もどき





仕事で疲れ切った身体はいつも以上に重たく感じる。脳内も霞がかかり、物事を考える能力が衰えていた。目蓋も重くなり、一度閉じてしまえば二度と開かないのではないかと思った。
重たい身体をひきずるように、自室へ向かうとベッドに倒れ込んだ。決して格別やわらかいわけではないそれだが、ただ眠りに誘うには充分な肌触りで目蓋も少しずつ落ちていき、視界が暗くなっていく。


「疲れたんだな」

上から聞こえた声に、俺は驚くことはなくあまりにも冷静だった。というより、脳がもう眠ってしまっているだけなのかもしれない。

「ゆっくり休めばいいさ」

聞き慣れながらも近頃聞いていなかったその声を、もっと聞いていたいと思うも、その声がまるで子守歌のように俺の睡魔をくすぐる。


「おやすみ」

言葉と一緒に振ってきた手が、頭を撫でた。
俺はそれに安らぎが、安泰でも感じたのか、そのまま意識を手放した。


「お疲れさん」


その声はまるでに掴み所のなく淡い夢のようだった。


END







ただ単に自分が眠たかったから書いたものです実にすいません。
これはクロウ視点でも満足さん視点でもどちらともおけいです。お好きな方でどうぞ(*^^*)




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