Clap
Thank you for your kindness!
お礼@復活山本
「先生、好きだ。」
「え?ありがとう、山本くん。また試合応援に行くね。」
「そういうんじゃなくて!」
先生の顔の横に手をついて、所謂、壁ドンをして、距離を詰めた。
ほらね、先生より俺の方がずっと背も高くて、十分大人だろ?
「好きだ。結婚してくれ。」
「けっ!?結婚!?」
「じゃなくて、いや、結婚して欲しいっつーか、まず、俺と付き合ってくれ!」
「や、山本くん?どうしたの?何か悩みでもあるなら、話聞くよ?」
「先生に好きな人がいるのはわかってる。でも、俺だって!俺だって先生のこと好きなんだよ!」
この前見かけてしまった。先生が2人で歩いてるところ。しかも、家に一緒に入っていくところまで。
それでも、今更この気持ちは止められない。
「え?好きな人!?誰の話?」
「俺見たぜ、この前……」
ガラガラと扉の開く音と同時に先生の名前を呼ぶその人の声がした。
「つっくん!」
「えぇ!?山本!?ちょっ、何してるの!?」
「悪いツナ。俺、先生のこと、好きになっちまったんだ。
ツナと先生の気持ちはわかってるけど、俺だって負けないくらい先生が好きだ!だから頼む!先生を俺にくれ!」
俺はツナに向かって90度頭を下げた。
「山本くん、何か勘違いしてると思うんだけど、実はね、私たち、姉弟なのよ?」
「わかってる。それでも好きだっ……え?」
「姉さんと約束してるんだよ。俺たちが姉弟だってことは黙っておこうって。」
なるほど。
それなら2人して同じ家に帰るわけだ。
最近ずっと、友達であるツナの好きな人を、しかも先生を好きになってしまった罪悪感があったが、
なんだか急に肩の荷が下りたような、ふわふわした気持ちになった。
「なんだ、悩んで損した!俺、本気だから。」
また俺は先生の方を向き屈んで、先生の腰に手を回して、先生の唇にキスをした。
真っ赤な顔した先生がすげー可愛くて、たまらず抱きしめた。
ツナの勘弁してくれという声は聞こえないフリをした。