リドルデレ期事件から数週間が経ち、夏を迎え、テスト期間も迎えました。いつもなら夜遅くまでバイトしてる私も流石にテスト期間も入れれるほど余裕がない為ここ何日かは休みを入れてもらっている。
休みを入れてもらってからリドルは花子が家に殆どいると狭く感じるよと憎まれ口を叩きながらも妙に機嫌が良いわけで、どうやら私が家に居るのが嬉しいみたいだ。全く、素直じゃないな。可愛いすぎだろ、おい。
ま、勉強をしてるからリドルに構ってられない。最近は授業中の居眠りが多かったから色々とやばいわけだ。兎に角勉強をしなきゃいけない。それなのに…、

「暑いわ!!!」

何故だか、こんな暑いってのにリドルはずっとくっついてくる。なんか知らないがくっついてくるのだ。構ってくれとは言わないがくっつてくるのだ。どんな状況でもくっついてくるのだ。
もしや、これは構ってあげてない仕返しなのだろうか?なわけないか。因みに今は私の膝の上に座ってます。

「だから!暑いわ!!暑過ぎて勉強に集中出来ないのだよ!!離れなさいよ!!」
「……」

リドルは私の言葉を無視して悠々と棒アイスをペロペロ舐めながらテレビを見ている。こいつぅ…!私は危機的状況なんだぞ!!負けたら飲み会を私が奢らんにゃならんのんだぞ!!

「そんな低俗な賭け事した君が悪いね」
「だから、開心術使わないで」
「使うまでもないね、全部花子の口にでてたよ」
「あら、いけね。それはどうでもいいの!兎に角!負けられない闘いがあるの!」
「そんな問題もわからないんじゃ、負け決定だよ」

馬鹿にし過ぎでしょ!大学はね足し算すればいい字書ければいいってわけじゃないんだぞ!基礎を複雑に組み合わせて難しくしてあるんだぞ!テストもまともに受けたことない餓鬼にはわからない事なのだよ!!
なんて睨みながら言ってやればリドルは食べ終えたアイスの棒をテーブルを叩くように置いた。え?怒った?頬抓りの刑っすか?
これから待ち受けるリドル様の刑罰に構えた私を無視し、リドルは筆箱から赤ペンを取り出し、持っていた教科書を奪った。

「そうだね、ここはこうしたらこうなるからこうしてみればいい」
「え、?」
「え、じゃなくてやってみなよ」
「あ、はい!…あ、そうするのか!」
「そうそう、それでこうしてね…」
「おおおおお!そういう事だったのか!!超わかりやすっ!!え、じゃここは?」
「これはもっと単純でさっきのやつをこうしたら…」
「わかったああああ!!そういう事なのね!!」

……なんだろ、大学生が小学生に勉強を教えてもらう図なんてなかなか無いと思うだが。すっげー悔しいけど問題解けてもうた。

「……リドル様、なんでわかるの?」
「暇だったから花子の教科書読んだんだよね」
「え?読んだだけ??は??」
「一回読めばわかるよ、こんな簡単な問題」
「…しかも、一回ですか」
「これくらい、簡単さ。どうだい?まともにテストを受けてない餓鬼に教えてもらう気分は?」
「…うぐぐ…!」

リドルはにやにやしながら私を一目見て、またテレビに夢中になる。
流石、将来(?)ホグワーツ始まって以来、最高の秀才と呼ばれるだけありますな!覚えも早いし、屈辱の与え方もお上手です。物凄く悔しい。
流石にこれは、私も怒る………、

「………リドル様」
「…ん?」
「勉強教えてください!!!」

…なんてせず頼むしかないよね!物凄く分かりやすかっただも!←
は?プライドは無いかって?そんなもん生ゴミと一緒に捨てたわ!
飲み会の奢りも嫌だからね!あいつら超飲むからね!!

リドルは一瞬驚いて目を見開いたが、すぐにいつもの飄々とした表情になって教え始めた。少し、嬉しそうに見えるのはまた内緒のお話。


悔しい程にリドルは教えるのが上手でテストの点数の平均が10点以上上がってて、満点もとってしまった物もある訳で、無事に飲み会は奢らずに済みました。
……うん、リドルは教師になる事をお薦めします。



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