ここは保健室のベッドの上。授業中の為廊下は静けさに覆い尽くされていた。其のせいなのか私と拓未くんの吐息だけがやけに大きく響く。
どうしてこうなったのだろう?あれは確か、私が怪我して優しい拓未くんは手当しくれたところから始まった。
触れ合う手と手にほんのり熱くなっていくのがわかる。胸が破裂しそうなくらい鼓動を打つ。自然と私を押し倒す拓未くんに私は体を許した。
拓未くんは、優しく胸を撫でる。優しいのに、それでも激しさがあって、体が反応する。

「やっ…あ、あっ…んんっ…あんっ…」

火照る体、拓未くんの熱い視線、優しい愛撫に私は喘ぎ声を吐息を抑えることが出来ない。
すると、拓未くんの手は私の太腿からするすると上の方に進めていき、そして……―――

「ふぁあぁ!そこ、ダメ!…アッ!アァァァ!!「起きろや変態」ぐえ!?

突如私の腹部から強い衝撃が走る。確実にお腹蹴られた。私、そんな趣味ないよ?拓未くん?周りを見渡せば、私と夜の営みをしていた拓未くんは居らず、さっき居た筈の保健室ではないようだ。
まるで、どこかの部室のようだし、私の目の前に立っていたのは拓未くんではない別の男の子が3人。誰だ??

「そ、そんなふしだらな声をあげるとはた、た、た、たるんどるぅぅぅ!!////「お前は黙れむっつり助平親父」お、親父!?」
「真田は喘ぎ声だけで興奮するなんて……ほんとにむっつりだね」

そう言われると、おじさんは顔を真っ赤にさせながらもじもじと体がくね始める。え何こいつ気持ち悪い。てか、説教してる人さっきの魔王様じゃないですか!!

「幸村、こいつをどうして部室に持ってきたんだ?どう見ても変質者だぞ?」

糸目の青年さんは私を見て…見てるのか?あれ絶対に目開いてないでしょ、絶対見えてないでしょう、まあそれはいいんだけど、私を生ゴミを見てるような糸目(?)で言う。
変質者とは失礼な!ただの腐女子よ!オタクよ!持ってきたって本当ゴミみたいに扱わないでよ!これでも列記とした人間なのよ!

「もちろん、面白そうだったからだよ?柳」
「面白そうだなんで、そんなぁ〜、褒めないでくださいよぉ」
「……幸村。こいつをどうするつもりなんだ?」
「え?無視ですか?」
「フフッ!其れは皆が集まってからのお楽しみだよ」
「え、皆して私を無視?虐め?」

いいんだ、私強い子だから、強く生きるから、無視なんて低俗な虐めになんか負けない。
お母ちゃん!!心配しないでおくれ!!私頑張るから!!仕事しながらシンガポールで応援しておくれ!!!
というか、魔王様は私をどうするつもりなのだろうか?こんな所までわざわざ連れてきて。折角拓未くんと子作r「少し黙ろうか?変態」失礼しました。

「って私さっきから心の中で喋ってるんですけど!!」
「それが五月蝿いの^^」
「はいすみませんにこにこ怖いです」

魔王様には逆らえないことが重々承知しました。蜜柑は少し大人になりました。魔王様怖い。

「そんな事はどうでもいいから、皆が来る前に自己紹介考えときなよ?」
「え?なんで自己紹介考えないといけないんっすか?」
考えとけ
「サー!イエッサー!」

逆らわない方が長生きしそうなので、自己紹介を考えよう。可愛い系?クール系?大人系?どれがいいかなー?かなかなー?
自己紹介を考えていたら、ガチャッと部室の扉が開く。そして、ぞろぞろ謎の集団が入ってくる。
 


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