なんて素晴らしいんだろう。艶やかな黒髪を頭の上で二つに結い、顔を林檎の様に真っ赤にさせながら、少し釣り上がったその瞳で僕を見つめ「べ、別にあんたの為じゃないんだからね!」と言いながらクッキーを渡す君は美しく愛らしくたまらなく好きだ。
こういう一時が僕にとってどれだけ素晴らしく輝いていることか。もう僕には君しかいない。君しか見れない。君以外考えられない。君との素晴らしく且つ平凡なこの日常が僕にとってどれだけ幸せなことか。
平凡は素晴らしい。平凡万歳。もっと言えば可愛いおにゃのこ万歳。最高万歳まじ沙織ちゃん可愛いはぁはぁ

「平凡とは素晴らしいね…」
「DSを持って鼻血を垂らしながら息を荒くしてる奴が言う言葉じゃないね、変質者」
「全く…香穂の事も忘れてないぞ?」
「え何それ気持ち悪いよ、蜜柑」

全く…、香穂も沙織ちゃんに負けず劣らずツンデレなんだから☆
え?沙織ちゃんが誰だって?最近嵌ってるゲーム「ツンデレ☆paradise」のメインヒロインですけど?え?勿論ギャルゲーですけど?

自己紹介が遅れました、藤堂蜜柑と申します。机には声優雑誌や漫画、左手にはDS、右手にはDSのペン、見ての通り世に言うオタクをやらせていただいています。腐女子と呼ばれたら喜びます。えぇ、褒め言葉だよ。
さて、前の席に座る美少女は私の幼馴染みの村田香穂って言うんだ。こんな酷い事言ってるけど僕への愛故なんだよ、ね?香穂?

「その言葉遣いいい加減やめないとノート貸さないよ」
「本当すみませんでした香穂様」

うん。私もそろそろ疲れてきたら辞めたかったところなんだよね。ありがとう、香穂。

「もうさーけしからんよね、このツインテールは。どんだけ私を悶えさせれば気が済むんだろうね!全く!沙織ちゃん犯したい!」
「…蜜柑は本当平凡って言葉が程遠いというか、平凡を脅かす存在よね」
「どんだけ、今日は毒舌なの?私すっごく平凡且つ普通の女の子だよ?」
「うわ」
「そろそろ泣くよ?」

なんだかんだで、香穂は私の事見捨てないから好きだけど、今日はいつも以上に毒舌すぎて泣きそうだぜ、こんちきしょー!

「そういう言葉は真面目に授業を受けてから言いなさい」
「あーそうだー真二のところに行って真二ママ特製の愛妻(?)弁当貰いに行かなきゃー」
「うわっ逃げやがった」

逃げたモン勝ちやっ☆☆☆←

 


<< |back>>

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -