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セルフ顔射
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「シンクロ召喚って、レベルが同じになるようにする……ん、だっけ?」

 十夜はあまり記憶力がよくない。デュエルの基礎を教えシンクロ召喚も教えたのに、しばらくすると忘れてしまうらしい。そうだと答えると彼はうーっと唸ってカードと両手を床に置く。これはいつものお手上げのポーズだ。

「ダメだよ遊星、俺、分かんない」

 きっと本当に分からないのだろう。一向に記憶出来ないルールにため息をついた十夜がずるずると俺の隣に移動する。俺もカードを置いて十夜の肩に腕を回すと、嬉しそうに笑いするりと擦り寄った。

「遊星はすごいな、なんでも出来るし、強いもん!」

「そんなことはない」

「すごいんだってば!」

 ルールは忘れても俺に甘えることは忘れない十夜が首に腕を回す。俺の頬に顔をくっつけられて思わずドキリとした。寝息でもたてるつもりかと思うほどくつろぎ力を抜いた十夜だったが、ふと思い出したようにあっと声をあげて体を離し、それから照れたような笑みで可愛らしく首を傾げた。

「遊星ってさ、その……ちゅーも、上手だよな」

「…………そうか?」

 ……うまいんだろうか。自分ではさっぱり分からないが、実際体感している本人が言うのだからうまいのだろう。
 ちゃっかり膝の上に乗って更に身を寄せてきた小柄な体に、俺は尋常でなく欲情した。細い首も柔らかい唇も短パンから伸びる白い足も、全てが全て誘惑しているような錯覚にすら陥ってくる。

「ん、遊星……?」

 グローブを外した俺の手が十夜のシャツの中に潜り込む。しっとりした肌。指先で背中を辿ると十夜がきゅっと唇を噛んだ。ああその仕草は駄目だ、興奮してしまう。俺の葛藤をよそに十夜は小さく唸りながら俺を見上げた。今はまだくすぐったさが勝つようだが、彼は感度がいいのでそのうち快感に変わるだろう。
 シャツを捲り上げると色白の華奢な腹部が、それに次いで薄っぺらい胸板が露になった。衝動に任せて唇を寄せようとしたが力のない腕に肩をやんわり押し返されて俺の動きが止まる。

「……嫌か?」

 聞けば大きく左右に首が振られたが、その頬は赤かった。今更恥ずかしいんだろうか。だとしたら何て可愛い。潤んだ瞳とぷくりとした唇をひたすら見つめていたら肩を掴む手に力が込められる。十夜は困惑したように眉をさげ、上目がちに俺の顔を窺ってくる。

「あ、うぅ……その、俺、遊星みたいに、上手じゃないし……」

「構わない」

「で、でも遊星、気持ちよくないんじゃないかなって……」

 誰がそんなことを。俺は十夜の体を組み敷いて割り開いて全てを余すことなく堪能しているというのに、気持ちよくないわけがない。意味が分からないと視線で問えば彼はまた小さく唸り「だっていれてるとき、遊星、苦しそうだもん」蚊のなくような声でそう漏らした。

 そんなわけがない。それは恐らくこっちが先にイかないよう堪えてるだけであり、むしろ気持ちいいからそうなるのだ。だがそれが分からない十夜はしゅんと肩を落としている。この子はどこまで俺を煽れば気が済むのだろう。
 肩を押さえる手をそっと掴み外させて、シャツに隠されてしまった胸の代わりに首筋へ舌を這わせた。慌てたように俺の名を呼ぶ十夜に構わず浮いた鎖骨を舐める。くぼみを舌で擦ると少年の唇から熱っぽい息が漏れた。

「……気持ちいいさ。十夜は、俺を興奮させるのがうまいからな」

 デュエルは出来ないけど、と付け加えると、遊星の意地悪、という返事が返ってくる。可愛い。
 ようやく納得いったのか手から力が抜けて、俺は手早く十夜の服を剥ぎ取った。散々煽られお預けを食らったのだ、早くこの体を味わいたい。
 布を被せたソファに小柄な体を乗せてその上に覆い被さると、全裸の少年を縫い止めているという事実が更に俺の情欲を誘う。下着一枚つけず羞恥に身じろぐ少年の足を開かせて、そこに自分の足を割り込ませて唇に口付けた。 唇を舐めるとそこが薄く開いて、濡れた瞳が期待するように俺を見上げている。あんな会話のあとにキスするのはプレッシャーだと思ったが、思っただけなので俺は気にせずそこに舌を差し込んだ。口腔は温かい。上顎や頬の裏を擦ってやると少年の小さな舌が伸びてきて、まるで乳でも吸うようにちゅうちゅうと俺の舌を捕まえる。俺は目を伏せ夢中な様子の十夜を窺いながら、ぴんと尖った乳首を親指の腹で擦った。

「んむ、ぁっ!」

 快感を色濃く反映するそれを優しく往復すると唇が離されて、落ち着かないように腰をもぞもぞと揺らす。実際全裸に剥いだので小振りな性器が反応を示しているのは一目瞭然だが、俺はあえて気付いていないように再び口付けた。今度は俺の舌に吸い付いてはこず、代わりに乳首を指で摘むとひくりと喉を鳴らしている。乳首は淡く色付いて痛そうなほどにたっていて、ぐに、と押し潰すと少年の鼻から甘えるような可愛らしい声が抜けていった。

「はふ、ふぁ、ん、んゃ、ゆぅせぇ……っ」

 擦るだけの刺激では足りないのか、はたまた喘ぎ喘ぎにキスをするのは息苦しいのか、十夜は俺の舌から逃れるように弱々しく首を振る。逃がす気など毛頭ないので呼気を溢す唇を捕えなおも逃げようとする舌にそれを擦りつけると、ようやく観念したように彼は目を閉じた。
 ちろちろ揺らめく舌を吸い歯で甘噛みすると、俺の上着の裾を掴む小さな手に力がこもる。捏ねていた乳首から手を離すと物欲しげな瞳とかち合って、俺は彼の頭を一撫でしたあと細い両足を持ち上げて、彼の膝が彼自身の胸につくほどにぐっと押し曲げた。

「ひぁっ、や、やだよ遊星……!!」

 恐らく視界には十夜自身の性器と俺とが映っているので少年は赤らんだ顔を大きく横に振りたくる。俺は目の前にある白い尻を撫でるように手で堪能したあと、これから俺を受け入れさせる小さな穴へと舌を這わせた。

「やだ、やぁだ、ゆうせ、そこっ、きたな、ゃ、やだぁ……!」

「汚くない」

 十夜の恥ずかしがる顔はとても可愛いためわざとぺちゃりと音をたてて舐めると、とうとう彼は両腕を顔の前にやり目元を隠してしまった。楽しみを奪われた俺は尻から膝の裏までを手の平でさすり「顔を見せてくれないか……」徐々に力の抜けてきた入り口に舌先を潜らせ優しく腕を掴む。そろりそろりと腕を取った十夜の顔はとろけていた。唾液を流し込み入り口の浅い場所を往復すると、いやだと首を振りながらもそこは嬉しそうに収縮する。触ってもいない性器からはぽたぽたと先走りが垂れて、白く薄い胸と首とを汚している。

「一度、イこうか」

 俺としては早く十夜の中に入りたかったが、これはこれで楽しいので細い腰を引き寄せた。舌を抜いたそこはひくひくと痙攣を繰り返して、躊躇うことなく指をその中へと沈めていく。 中指が簡単に収まり軽く動かすと十夜が震えた声を漏らした。目はとろんと溶けていて、唇からは浅い呼吸と唾液が溢れている。中を掻き回してやれば更に擦れた声をあげながらぎゅっと拳を握りしめ、乾いた唇を舌で濡らしていた。てらりと光る赤い舌が蠢く様子が劣情を誘う。この体が壊れるほどに愛し抱きたいという欲求は押さえ付けたまま中に入る指を増やす。

「は、ぁ……ゆ、せぇ、ぅあ、も……もぉ、でちゃ……っ」

 十夜の腹と足とがふるりと震えて目前に迫った絶頂を教えてくれる。指で奥を擦り優しく頭を撫でてやると彼は幸せそうに潤んだ瞳で微笑んで、気持ちいいだとかイッちゃうだとか、そんな可愛い言葉を繰り返して射精した。とぷんと溢れる白い液体が飛び散って、その真下にある十夜自身の顔へもそれらは付着する。赤い頬に滴る白があまりにも煽情的で、俺は無言のまま取り出した性器を彼の尻へとあてがった。 細い足を肩に掛けさせゆっくり体を押し進めると柔らかく解れた内壁がくぷりと俺を包み込む。既に興奮で体積を更に増やしてしまった性器はいつも以上に入れ辛くて、締め付けに持っていかれないよう息を吐き出す。
 すると、不意に俺の頬に白い手が触れた。目を上げれば射精の余韻でぐったりしている十夜がこちらを見ていて、そういえばさっきこんな状況の話をしたことを思い出した。俺は今眉間にしわを寄せ息をついているが、決して苦しいわけじゃない。

「……十夜の中は、気持ちいいな……」

 心配そうにしている十夜に微笑む。少年の体から僅かに力が抜けて、俺はその隙に更に腰を進めた。

「ひぁ、あぁぁ、あ、ああっ」

 緩やかに腰を揺らして徐々に中を抉っていった。俺の先走りで段々と滑りがよくなりはじめて奥を突くと華奢な背が浮く。今日はじめて触れる彼の性器はぐしょぐしょに濡れていて、それを扱くと再び内壁が締め付けてくる。

「ゆぅせ、だめっ、も、でる、でちゃう……ッ!」

「ああ……俺もだ……」

「あぁあ、はぁ、ぁ、ひぁぁぁ……!」

 ぐしゅぐしゅと奥を突けば十夜の体が仰け反って、もはやどろどろになっている性器が再び精液を吐き出した。助長させるように腰を前後に揺らせばまるで食い千切らんとばかりに内壁が締め付けて、俺も小さく声を漏らしながら十夜の中へと愛欲を吐き出した。



 それから先は悲惨だった。
 冷静さを取り戻した十夜は自らの吐き出した精液で汚れた自分の顔に、涙を溜めて俺に文句を言っていた。興奮してしまったのだから仕方ない。俺は彼の恥じらう顔と快楽に溶ける顔が好きなのだから、そういうことになっても、仕方ない。

「だからって、あんな格好……!」

「すまない。十夜が可愛くて、つい」

 結構気持ちよさそうにしていたが、と思ったがそれを言うと本当に泣きかねないので黙っておく。手と舌とで白濁を拭ってやると照れているのか少し機嫌がよくなって、俺はそのまま少年の体を舐めてやることにした。

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