飼い殺し
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ローと共にいるとお前まで腐ると、耳にタコが出来るほど聞いた言葉が時折俺の頭に反芻する。あれは誰の言葉だったか最早思い出せもしない。否、思い出そうにもあまりにも多くの人間にそんなことを言われていたために果たして俺が今思う言葉を放ったのは誰だったか、見当もつかなかった。
ローと共にいるのは心地いい。彼は俺には出来ないことを平然とやってのける。いとも容易く、冷蔵庫を開けて冷たいミネラルウォーターでも飲むように自然な、そんな何の躊躇もなく俺の感じていた「普通の日常」を彼は踏み躙った。
「ハァ……飲むか?」
俺の体に覆い被さるローが、先ほどまで飲んでいた缶ビールを振る。いらないと答えると、彼はまた俺の直腸を突き始めた。
ローと共にいるのは心地いい。ローと繋がるのは気持ちいい。酒を煽り、欲望のままにセックスをするのがこれほど快楽に満ちていたなどと、数週間前の俺には想像もつかなかった。ローが腰を振るとグチョグチョと俺の下腹から音が漏れる。チンポを握って俺も腰を振るとローが笑った。「ヘンタイ」と罵る声が聞こえたが、俺はその侮蔑にすらも興奮した。
「あっ♥ あっ♥ あひっ♥ ひぃっ♥ はぁっ♥ あはぁッ♥」
ブチュッと音が破裂して亀頭から精液が飛び出した。気持ちよすぎて歯を食い縛って耐えるしかない俺の体を押さえ付けたローが更に腰を打ち付ける。ゴリゴリ体内を擦られて唾液を垂らしながら痙攣する俺のことなどまるでお構いなしの腰使いに頭の中が白くなった。きっと俺は彼に壊されて殺されて捨てられる。でもそれでもよかった。容赦なく突いてくるチンポを食い締めながら射精する快感を知った俺は、もう「普通の日常」には戻れないのだ。
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121113