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Why I can not live without her.
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 彼が部屋に入った瞬間に感じたのは臭気だった。汗と精液の濃厚な臭いに思わずむせそうになったが、部屋の中央、ソファにどっかりと腰を降ろす大男と目が合った気がしたため、どうにか咳を飲み込んだ。男は部屋の中だというのに派手な赤いサングラスを掛け、その目は見えない。口元に浮かんだ不気味な笑みだけが男の感情を窺わせている。

「何か用か?」

 大男ーードフラミンゴが来客に対してそう声を掛ける。男の膝に跨る少女が僅かに入り口を振り返ったが、彼女の腰を支える太い腕に体を揺すられ、娼婦のような声で喘いで再び男の胸へ顔を埋めた。このような場面に立ち会うのは稀にあることだが、他人の情交を邪魔するのは酷く忍びないものだと、入り口に立ち竦む彼は思う。自身の立場が最も下っ端でなければ、情事を愉しむ人間を呼びにいくなど、ぜひとも断りたい仕事だった。

「オイ、答えねェか」

「は、はい! それが、店の中で男が暴れてまして……」

「殺ればいい。そうだろ?」

「し、しかし、何人か能力者のようで……」

 会話の途中に響いた発砲音に、思わず彼は肩を竦めた。彼は時給のいいバイトを求めてこの店に来た人間で、まさかこの仕事が人を売り、まさか諍いが絶えない職場だとは思っていなかったのだ。七武海の一人として名の通ったオーナーがここにいるせいで近頃は更に荒くれ者が多く訪れ、負傷者や死人が後を絶たない。彼は一刻も早くこのバイトを辞めたい気持ちで一杯だったが、何を思ったかオーナーはよく働く彼を気に入っていて、彼の解雇に首を縦に振らなかった。

「チッ……仕方ねェ。シャル、お預けだ」

 動きを止めたドフラミンゴが少女に声を掛ける。背を反らし快感を甘受していた彼女は物足りないと言わんばかりに男の胸に頬をすり寄せ、甘えた声で鳴いた。

「ん……やあぁ♥」

「フッフッフッ! 大人しく待ってりゃ後で続きをしてやる」

 ドフラミンゴに比べるとだいぶ小柄に見える少女の体が持ち上げられ、ゆっくりと男根が抜かれていく。ズル、ヌチ、グチと音を鳴らしながら引き抜かれていくそれは、少女の体からはおよそ想像も付かぬほど太く長い、グロテスクな男性器だった。

「あぁっ♥ ひぃ、あ、ううぅっ♥ あっ、あっ、」

 少女の白い太腿が小刻みに痙攣を繰り返したと思っていると、彼女の体の向こうから透明な液体が噴き出したのが見えた。絶頂を迎えた背が震え、ドフラミンゴはそれを見下ろしてニヤニヤと笑みを浮かべている。
 余程少女を気に召しているのかしばらくそのまま少女の下肢を弄っては喘ぐ様を見ていたが、やがて男は性器を華奢な体から完全に引き抜いた。既に何度も射精したあとなのか、肉棒には白く濁った体液がまとわり付いていた。赤黒い、触手のような男性器が愛液でぬらぬらと光を反射する。エグい、と彼は思った。

「さっさと済ませてやるか。あァ、面倒だ」

 少女の体を脇に投げ捨てソファから立ち上がったオーナーに、彼は続く。背後では快感の余韻に震えて熱い息を吐き出す少女が倒れていたが、彼はもう部屋を振り返らなかった。

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121006