×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -


蘭美ちゃんに飼い殺される話
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 美しい彼女は私を愛でることをいたく気に入っているようで、時折、私の体を自らの膝の上に乗せることがあった。華やかな薔薇の香りの中に微かに漂うバニラの甘い香り。胸を満たすためいっぱいに吸い込むと、体の内側まで彼女に侵食されるかのような錯覚に陥った。常の彼女ならば私の頭を慈しみを持って撫でることはあっても、それ以上の接触をしようとしない。血の臭いがするから、と彼女は言うけれど、私はそれでも全然構わないのだ。だから彼女の仕事がオフのとき、それは私にとって幸福な瞬間だった。この時間が、たまらなく好きだった。

「可愛いわ。もっと私を感じなさい」

 綺麗に切り揃えられた桃色の爪が優しく私の陰核をくすぐる。あん、あん、もっと愛してもらいたい私の口から媚びた音色が零れ落ちる。私が溢れさせるぬめりを帯びた彼女の指は痛みをもたらすことはなく、ただ快感と彼女からの愛を伝えるためにゆるゆると動いた。一糸纏わぬ姿の私は彼女の指がいざなうままに腰を揺らして、彼女の淡い桃色の、丈の短いスカートを愛液で汚していく。

「あ、あっ、らみちゃ、っ、い、ちゃ……!」

「可愛い……気持ち良いのね。イッてもいいわよ」

 愛してるわ、優しい響きで耳に流し込まれる声にぞくぞくした。体中が震えて熱くて気持ちよくて、彼女の豊かな胸に頬をすり寄せて体を強張らせる。柔らかくて温かくていい匂いがする。ぶるりと体が震えた瞬間「ひゃ、ぁあ、やぁぁ……っ」ぷしゃ、と音がして鋭い快感が走り抜けた。きゅうっと体に力がこもる。唾液を溢し腰を揺らし、まるでおもらしのように潮を噴く私の性器を、彼女は華奢な手で優しく揉みほぐしてくれる。陰核をこね、指が私の胎内を犯していく。心地よくて、なんて幸せ。彼女は私の女神だった。この人に殺される死刑囚はさぞ幸せなことだろう。
 ぬちゅぬちゅといやらしい音をたてて撫でさする彼女の手の熱を感じながらおぼろげに考えていると、美しく優しい女神はくすりと微笑んだ。柔らかな微笑は、私には勿体ないほどの輝きがあった。

「さぁ……まだまだイけるわよね?」

 にっこりと笑う彼女の言葉に抗うことはせず、私は救いを求める幼子のように何度も頷いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

100218