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安室さんと夢主♀
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 夕食も終わり各々入浴を済ませたあと、僕と理沙はお互いソファに座っていた。広くはないソファの隣同士に座っているが、それにしても、今日の理沙の様子はおかしい。
 普段は着ないような、胸元が大きく開いた上着に、際どい場所まで見えてしまいそうな丈の短すぎるショートパンツのルームウェアがその直感を裏付けている。下着を着けているのかいないのか分からないが、少なくともブラジャーのストラップは目視では確認できない。

 正直に言えば、僕は少々ドキドキしていた。女性の服装などただのファッションで性的アピールはないと、痴漢被害に遭ってしまった女性が口を揃えて言うということももちろん知っている。それでもやはり男は単純なもので、理沙のような豊満な胸が惜しげもなく露出されていると、どうしてもそこに目がいってしまうのだ。

「理沙、紅茶をいれましょうか? 毛利先生から、今朝頂いてきた茶葉があるんです」

 このまま隣に座っていると邪な感情に支配されてしまいそうだ。そう判断した僕は、ふと頭をよぎった紅茶を口実に立ち上がる。紅茶をいれるついでに、彼女の体を冷やさぬようタオルケットでも持ってきてあげよう。
 そう決めた矢先に、僕の手が引っ張られた。理沙の白い腕が僕の腕を掴みギュッと抱き締める。バランスを崩したもののソファの背に腕をついた僕だったが、肘の辺りに当たる柔らかい感触に、全ての感覚を持っていかれてしまった。

「り、りさ……」

「あ、あのね……紅茶は、その……あとで……飲みたいな……」

 小さな声でゴニョゴニョと呟く様子もいつもと違っている。顔を赤らめて口ごもっている間も、僕の腕は彼女の柔らかい胸に押し当てられたままだ。指先にショートパンツの生地がほんの少し触れて、それに気付いた僕の心臓も一瞬早くなる。

「理沙? 一体どうしました……?」

 動揺を彼女に気付かれてしまわないよう、できる限りの配慮で深呼吸をする。耳まで真っ赤に染めた彼女が更にきつく腕を抱き締めて、力を抜いていた腕が、するりと彼女の両足の間に落ちた。慌てて持ち上げるよりも早く彼女の足がその手を挟んで、僕はとうとう指一本動かせなくなった。

「えっと、理沙……そろそろ僕の理性が……」

「…………しよ」

 やんわり忠告してやめさせようと思ったのだが、それを遮るようにして彼女が何かを呟く。あまりにも小さすぎて聞こえなかったため、僕は身を屈めて彼女の口元に耳を向ける。

「だから……えっち……しよ……」

 それで合点がいった。彼女のこの服装は性的アピールであったこと。そして恥を忍んで僕を誘っていたということ。
 今にも泣きそうに赤くなった顔で僕を見上げる理沙が、僅かに腰を揺らす。挟まれた僕の手が彼女の柔らかく暖かい場所で優しく擦りあげられる。頭の中にある理性という文字が、音を立てて崩れ去っていくのが分かった。

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15????