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マザー・ウィルス 実験記録
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 ユアンは物事を覚えるのが苦手で、何年もかけて記憶したことといえば、私がアルバート・ウェスカーで、彼自身は私に従うために生きているということくらいだ。ウィルス拡散用に彼は開発された個体だが「人間に擬態しウィルスを振り撒く」という当初の目的を遂行するためには知力が乏しく、また戦闘力もタイラントを基準とした値には達していない。とどのつまり、彼は美しいだけの失敗作だ。
 しかしそれでも私は彼を愛していて、彼もまた私を主人と認識し従順に付き従っていた。

 失敗作の役目は廃棄か次世代のためのデータ取得のため画策すると相場は決まっている。彼にとってのそれはセックスであり、またその手段を私だけの特権としたため、私はそれを行った回数分記録している。

 男性器を模したシリコン材を尻に挿入すると、彼は腰を揺らしながら何度も射精した。性器に触れずともピストン運動の続く間は何度でも繰り返すそれは私の性器を使用しても同一の効果を得たため、性的刺激であれば何でも構わないのであろう。

 逆に女性器を模した性具に挿入させた場合だと、彼は刺激がなくとも挿入している間、休みなく断続的に射精した。性器が粘液に包まれると自動的にウィルスを注入するのだろうが、延々と続く快感のせいで理性を失い、それにより暴走し拘束器具が破壊されたため、それ以降この実験は行ってはいない。
 それでも私の名前を呼び泣きながら射精を続ける姿に胸打たれたのは言うまでもない。

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120519