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社会人と喜多くん4
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 土曜日、一週間以上顔を見なかった雅人さんの家に俺はいる。お土産の品をいくつか渡されて、土産話を聞きながら手料理を食べて、それから風呂に入った。今日は泊まりだった。雅人さんは今日も仕事があったそうだが、俺のために早く切り上げてくれたのだという。やっぱり俺の思った通り愛されているのだと、西野空の憎たらしい笑顔を思い出す。
 ベッドに移動して、雅人さんの手が俺の頬を撫でた。喜多くん、名前を呼ばれながら抱き締められると胸が締め付けられるような、むずがゆいような気持ちになる。幸せ、とはこういうことを言うのだろうか。俺はこんなに女々しい人間ではなかったはずだが、真近に感じる雅人さんの匂いにそんな考えもどこかへ行ってしまった。触りたい。キスしたい。

 俺からするのは初めてで、うまく出来るとは思わなかったけど、それでも雅人さんの首の後ろに腕を回して縋り付いた。恥ずかしいので目は合わせず、唇に唇を押し付ける。いつもどうやってしてるんだっけ。頭を撫でられて、唇を舐められ、心臓がドキドキ高鳴り出す。そう、これ。口を開き、舌が入り込む。温かく湿ってて気持ちいい。待ち望んだ感覚に頭の芯がじわじわと熱に痺れていく。
 ぴちゃ、くちゅ、舌が擦れる度にそんな音が部屋に響く。雅人さんの手が俺の胸元へ落ちて、硬くなってしまっている乳首をイタズラにつまんでから腹へと降りる。すぐそこに、気持ちいいことが待ってる。

「は……雅人さん、あの……」

 制止を入れて手を掴む。雅人さんは不思議そうに俺を見ている。こんなことを言うのは恥ずかしくて仕方ないが、それでも俺が言わなければ彼は何もしようとしないので言う他がない。

「あ、あの……い、れて……ほしい……」

 雅人さんの下半身を指差して切れ切れに言う。入れてほしい。セックスがしたい。こんなに雅人さんに愛されて、愛しているのだから、それを形に表したい。俺は真っ赤になって俯いて彼の返事を待つ。流石に驚いているようだ。

「……気持ちは嬉しいけど、喜多くんに無理をさせたくないよ」

 子供に言い聞かせるような声音だが俺も今回ばかりは退くわけにはいかなかった。雅人さんの腕を掴み、せめて真剣な気持ちだけは伝わるようまっすぐ顔を見つめる。

「無理じゃない! 雅人さんが研修に行ってから、俺、毎日、その……」

 口ごもる。小さな声でオナニーをしたと続けたが、既に死にそうに恥ずかしい。

「尻も、毎日……だから……えっと……」

 言い終わる前に頭を抱き寄せられた。額にキスされて、それからベッドに押し倒される。いつもの雅人さんより早急な手付きだった。分かったよ、耳元で囁かれて、緊張と期待に体を強張らせる。



 一度イかされて、それからはずっと尻を弄られている。キスをしながらローションでぬめる指が出たり入ったり、一人でするよりずっと気持ちいい。三本目の指が入ってからもう十分ほど経つが、痛みはなかった。尻に力を入れると中が擦れて気持ちいい。オナニーと似た感覚だ。

「じゃあ、入れるよ。痛かったら抜くから、すぐに言ってね」

 雅人さんの言葉に大きく頷く。もちろん痛くてもそれを申告するつもりはない。そんなことを言ったら恐らく彼は二度とそれをしないだろうから、どんなに怖くても痛くても、俺は堪えるつもりだった。
 すっかり硬くなっている雅人さんのちんこにローションが塗られる。てらてら光って凄くいやらしい。たっぷりローションの絡むそれが俺の尻の穴に充てがわれた。熱くて、硬い。見えなくても分かる。息は止めないように浅い呼吸を繰り返して、それに合わせるようにして雅人さんの腰がゆっくり押し付けられた。みちみちと肉を割り開く音が鳴って、指の比ではないほどの熱の塊が体の中に潜り込んでくる。息も絶え絶えにその感覚に身を任せて、しばらくすると雅人さんがため息のような、脱力とも安堵とも取れない息を吐き出した。先端は収まったみたいだ。

 痛みはないかという雅人さんの問いかけに頷いて答える。本来入れる場所じゃないのに、無理矢理開かされて痛くもないなんて、まるで変態みたいで恥ずかしい。でもこれはきっと、いつも念入りに雅人さんが解してくれるからだろうと思う。
 手を握り締めて、雅人さんが更に腰を進めてくる。熱い。痛みはない。それどころか、体を埋めるような熱の塊に充足感すら覚える。腰を揺すってぐちゅぐちゅとローションがかき混ぜられる音が響く。俺のちんこは萎えるどころかしっかり硬く反り返っている。

「あっ……ひぃ、はぁ、あふ……」

 時間をかけて、根元までしっかり入れられた。緊張で額はびっしょりと汗に濡れて、心臓は痛いほどに脈打っている。落ち着かせるように優しく頭を撫で、キスをして、雅人さんが微笑みかける。快感を堪えているのか、その表情は色っぽくてドキドキした。
 ぬるる、入っていた太い熱がゆっくり抜かれていく。強制的に排便をさせられているような、後ろめたい快感に腰がわななく。カリのところが引っかかると、今度は抜いたときと同じ緩やかな速度でそれが入ってくる。気持ちいい。ぐちゅんと奥に叩きつけられ、また抜かれる。抜かれると今度は少し早いスピードで入ってくる。ぬめる肉を、硬くて熱いちんこが気持ちいいところを擦りながら奥を突く。ぬるる、ぐちゅん。ぬぷぷ、ぐちゅん。にゅるる、じゅぷん。抜かれて、突かれて、抜かれて、突かれて、抜かれて、突かれて。頭の中が真っ白になる。犬みたいにハッハッと息をしながらちんこを扱いて尻を締め付ける。きもちいい。こすれてる。イキそう。きもちいい。きもちいい。
 高いところから落とされるような、射精の感覚に背中がぞくぞくして体中が痙攣した。ちんこからザーメンが噴き出す。手を止めたはずなのに、雅人さんの手が俺の手と一緒にちんこを扱いていた。びゅっびゅっと勢いよく噴き出した精液が腹を叩く。尻の中を硬いちんこでぬぽぬぽ擦られて、俺のちんこの先からは更にザーメンが溢れた。息も出来ない。声も出せない。下半身を襲う意識が吹き飛ぶような快感に目の前が白く染まった。

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