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鬼柳×ショタ(十夜)
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 俺は十夜を心から愛してる。もちろんそれは俺たちサティスファクションなら当然知っていることで、むしろ遊星もジャックもクロウも、例外なく十夜を愛していた。だが俺には自信がある。十夜への愛が、尋常ではないことに対して。


「おかえりみんな! 今日はどうだった?」

 デュエルをしない十夜は俺たちのアジトで留守番をしていて、俺たちが戻れば開口一番にそう尋ねる。ジャックが「相手にもならなかったな」と返せばクロウが「そのわりには手こずってたよな!」と突っ掛かり、遊星が「しかし最後の罠コンボは鮮やかだった」とフォローする。
 やんややんやと口論に発展する2人と1人の苦労人を少し笑ったあと、俺は随分小さなもう1人の仲間に向き直った。

「ただいま十夜。いい子にしてたか?」

「もちろん!」

「なんか異常は?」

「ないよ!」

「そーか。そいつはよかった」

 十夜に手を伸ばせば彼は嬉しそうに目を輝かせてその手を取る。小柄な体を抱き上げると、いいものを食えるはずもないサテライト暮らしの少年の体は軽すぎて、俺は毎度のことながら僅かに心配した。

「京介、んっ」

 抱っこはイヤだとか可愛いことをぬかすであろう唇は俺の唇で塞いでやる。最初はいつも一方的なキスだが、甘やかすように頭やら頬やら背中やらを撫でてやれば十夜はいつも薄く唇を開き受け入れる。舌を差し込み口腔を掻き混ぜ、奥で縮こまる舌を絡めしゃぶってやった。溢れる唾液は全部俺が受け飲み下す。野郎の唾液なんて見たくもないが、十夜は別だ。十夜なら俺は全てを愛せる。
 ぴちゃぴちゃ音を鳴らしながら柔らかい唇に吸い付いていると背後からため息が聞こえた。羞恥から逃げようとする十夜の頭を手で押さえながら視線を巡らせれば、ジャックもクロウも遊星も、また始まったと言わんばかりの表情だ。

「っつーかフツーするか? 人前でディープキス」

「しないだろうな。鬼柳が普通なら、だが」

「まあいいんじゃないか。性癖なんて人それぞれだ」

 間接的に責める言葉を口々に発しながらも気を遣ってアジトから立ち去る仲間に若干の感謝をする。俺は見られても構わないが、十夜は恐らく嫌がるだろう。
 俺への配慮というよりは俺に今から犯される十夜のための配慮に笑いが込み上げたが、ギャラリーが消えたことで少しは気分が乗ったらしい十夜が首の後ろへと腕を回した。

「ん……はぁ、ふ……」

 小さく吐息を溢す表情は気持ちよさそうだ。俺が巧いのか十夜が淫乱なのか、どうもキスだけでもかなりの快感を得られるらしい少年が閉じていた目を開く。唇を離すと唾液がとろりと糸を引いて、俺は再び十夜の舌と俺のそれとを擦り合わせた。 ボロい椅子を足で引っ掛けその上に軽い体を座らせる。彼がそれを跨ぐように両膝を広げると丁度俺の目線上に十夜の、短パン越しにも膨らんでいるのが分かる下腹が目に入った。
 そんなこと気付きもしない十夜が離れたくないとばかりに俺の首に回る腕へと力を込める。低い位置にあるこいつにキスするには上体を屈めるしかなくて、その格好はつらいがあえてそれには逆らわず、俺は十夜の座る椅子の前に膝をついた。逆転した位置関係に今度は十夜が体を前のめりに傾けて、俺の唇をちゅうちゅう吸ってくる。

「……キスは気持ちいいか?」

 短パンの上から性器を撫でて問えば十夜の体がびくんと弾んだ。夢見心地のキスから現実に戻されたのか目を見開く姿は間抜けで可愛いが、俺も十夜に負けず劣らず興奮しているので笑う余裕なんてものはない。

「こっちも満足させてやるよ」

 ベルトを外し短パンを脱がしながら優しく言えば十夜は慌てて俺の手を押さえる。そんなことしても既に下着の中に入ってしまった俺の手を性器に押し付けることにしかならず、その結果、十夜はひうっと息を飲んで硬直した。指先に触れた熱と湿った感触に俺が唇をつりあげると、十夜は反対にかっと顔を赤くしてごまかすように首を振る。

「京介、まだ空明るいよ……」

「イヤだってか? 暗いも明るいも大差ないだろ」

「あるよ……っ……はぁ、んん……」

「ほら手ぇ離せ」

 指を動かすとふるりと震え、力の弱まった小さい手を外す。くちゅ、と濡れた音が鳴って十夜が息を詰めた。嫌がってみせるわりに先走りを溢れさせる性器は硬く勃ち上がっている。ぬめりを利用して緩く上下に擦ると詰めていた息がそろそろと吐き出されて、吐息に混じってかすれた声が聞き取れた。
 短パンと下着を細い足から抜き取り膝を持ち上げ開かせると十夜は僅かに抵抗したが、力も頭もどう考えても俺の方が力があるのでそれも無駄に終わる。普段は元気に走り回るだけの白い足が今はしっとりと汗ばんでいてどこか艶っぽく、俺は思わず喉を鳴らした。

「きょ、すけぇ……」

 甘えた声で俺にしがみ付く十夜の、性器の先端をぐるりと指でなぞりすくった液体を更にその奥へと擦りつける。俺の性器を受け入れるための場所は硬く窄まっていたが、くすぐるようにして押し込むと、ぬるりと指を飲み込んだ。

「なんだよ十夜、まさか指だけで満足しねぇだろうな?」

 赤い顔のまま目を伏せ息を吐き出す十夜が首を振る。きゅうと指を締め付ける内壁が物足りないというように蠢いて、少しだけ満たされた俺はその指をゆっくり動かした。俺に慣らされた体はしっかりと快感を拾い僅かな動きでも声をあげる。指を増やして奥を突くと、くっと少年の背が反った。

「ゃっ、あっ、あぁ……っ」

 俺の服を握っていた腕が首に回りきつく締め付けられる。火照った頬が首筋に擦りつけられ耳元に吹き込まれる切羽詰まった声に背筋がぞくりとした。もう触れていない性器からは先ほどよりも白く色のついた液体がとろりとろりと溢れている。そこにしゃぶりついて舌で嬲ってやれば十夜は泣きながらイキまくるだろうが、それをすると足腰の立たなり拗ねるため、今は留めておく。
 だいぶ解れた内壁で指を広げると入り口がぷかりと口を開き、いつでもどうぞとでも言うようにヒクヒク戦慄いた。柔らかい内側を掻き回すとぐちゅぐちゅという音と共に十夜の息が浅くなり、俺はその背中を支えながらゆっくりと指を抜き取った。

「……十夜、入れるぜ?」

 ベルトを外し取り出した性器を小さい尻に押し当てる。こいつが俺を拒否するなんてことはあり得ないので返事を待たずに押し込むと、十夜はぎゅうっと俺を締め付けながら白い喉を反らした。 俺の首に腕を、腰に足を絡める十夜の体はほとんど椅子から浮いていて、俺は薄汚れた机に腰を下ろして体を支えてやった。重力に従って十夜の体が沈み込み、俺の性器をより深くへと飲み込んでいく。

「あぁぁ……ひ、ぅん……は……ッ」

「きもち、いいか……?」

 十夜が頷く。開かれた瞳は快楽と涙に染まっていて、俺の唇をじっと見つめていた。ねだるように踊る赤い舌を舐めると十夜は腰を揺らし、普段では考えられないくらい積極的に口付けを求めてくる。

「ふぁ、も、ちぃ……きもちぃ、きょぉすけ、ちゅうして……きもちいよ、ね、おねが……っ」

 とんだ甘えただと笑いながらも俺はぷくりとした唇に吸い付いた。揺らされる腰を持ち上げ上下に動かすとじゅぷじゅぷと音をたてながら性器が抜き差しされる。奥を穿ってやろうと腰を突き上げると十夜の唇が俺の舌をちゅっと吸って、俺は夢中でそれを舐めた。 十夜の息があがり腰が震える。大きな瞳に涙が溜まり絡み付く足が俺の体を締め付けた。

「ぁ、あぁ……でちゃ、イっちゃう、きょぉ、も……」

 痛いほど締まる内壁を擦りつけると十夜の体がびくんと痙攣した。言葉にもならない声をあげながら小振りの、それでもはち切れそうに膨らんだ性器から白濁が溢れだす。俺は狭くて柔らかい感触を味わいながら白い首に吸い付いて、何度も体を突き上げながら射精した。はっはっと息を吐く十夜の中に吐き出した精液を押し込むように体を押し付ける。長く続いた快感に震えていた小さな体はその度にぴゅっと白濁を吹き続けて、やがてぐったりと俺の体に凭れかかった。
 俺は俺でふぅと息をついて力なく震える背中をそっと撫でる。汗ばんだ体はベタついたがそれほどイヤではなく、むしろ俺とこいつが一体化しているような感覚にしっかりと満足を得た気分だ。

「……大丈夫か?」

 力なく俺に体を預ける少年が僅かに顎を引く。華奢な肩に手を当て引き離すと十夜はふいと目を反らした。俺が吸った首にはくっきりと赤い鬱血痕が残っていたが本人は気付いていないようだったので、俺もあえて何も言わずに少年の頭を撫でてやった。

「京介……満足、した……?」

 ちらりと俺を窺う瞳がたまらなく愛しい。大人しくしてりゃあこれで終わってやるつもりだったが、まるで煽るような言葉に俺はにっと笑って答えた。

「んなわけないだろーが。まだまだ満足出来ねーよ」

「や、でも、もうおれ……」

「あと2回くらいはイケるだろ?」

 疲れ切った表情は無視して俺はまたキスをした。2回なんて建前で本当はもっと泣かせてイカせて狂わせてやりたかったが、それは今は黙っておく。結局されるがままに体を預けた十夜の頭を撫でてやると、十夜は幸せそうに目を細めて舌を絡ませた。

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