おうた
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紫陽花
腕からすり抜けてまた部屋を出る 夜明け前の肌寒い空気 何も羽織らずに 行く宛もないでしょうに探せというのでしょう 移り気な君の心つかまえてみせましょう 雨にうたれる君 あたためて差し上げます せっかく繋いだ鎖を噛みちぎる方ですから 手加減はいたしません / お忘れになりましたか 契約を交わした夜のことを 泥まみれの履き潰したブーツ きっともう使い物にならないことでしょう 冷たく閉ざされた心溶かしてみせましょう 悪夢に魘される君優しく起こして差し上げます 毎晩のように枕を濡らす弱い方ですから 手荒な真似はいたしません / 移り気な君の心つかまえてみせましょう 手段は選びませんのでお気をつけください 眠ってる君の唇奪ってみせましょう 永遠の深い眠り 楽にして差し上げます
いつもそばに
君が笑ったら僕も一緒に笑うよ 君が泣いたら僕が抱きしめてあげる いつも君のそばにいるよ 君と並んで歩いていこう どんな未来が待ってても 二人ならきっと大丈夫さ / 君が落ち込んでるときは僕が慰めるよ 君が寂しいときは手を握っててあげる 君と同じ空を見ていたい 君と同じ音をきいていたい 君と同じものを食べて 君と同じ時間を過ごす / いつも君のそばにいるよ 君は隣にいるだけでいい 僕の隣でずっと笑ってて 僕がずっと守っていくから
わかっているのよ 貴方が嘘をついていること 気づかないほど私 馬鹿じゃないわ でも騙されたっていいの 貴方のそばにいれるなら この寂しさは忘れて溺れてしまおう いつも貴方がするようにうまくできないだろう それでも知らないフリをして貴方を笑って迎える / 笑っていたい 貴方の心が安らぐなら でも涙隠せるほど私 強くないわ 静かすぎる寝室で眠りを求めて 透明なグラスの毒を飲み干す いつか見た貴方の瞳の奥の闇が 消える日を願ってただ目を閉じて待つ / いつかすべてを終えて本当の笑顔を見せて だからそのときまで嘘をつき続けて
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金糸雀
目覚めよ 鳥籠の中 もがき疲れた金糸雀 再び泣いて歌え 狂気に満ちた旋律を奏で 折れた翼で何処へ行く? 羽ばたけよ 鳥籠の外 蝶の死骸踏みつけて 雨に濡れ飛べないことを 悔やんで苦しむがいい 動かなくなる前に手を差し伸べてあげよう 壊して救って繰り返す離れられなくなる 依存していく金糸雀 求めたくなるのは救われるときの喜びと愛 永遠の時に踊らされている / 傷つけたその後は優しく抱いてあげる 歪んだ愛の形に何度でも溺れて 声が枯れ果てるまで泣いて歌え 狂気に溢れた旋律を奏でて
傷痕
誰かの命を奪う度 君は何を得るのだろうか 幼い頃の傷痕をなぞり 愛しき痛みの中を生きる 汚れた血に染まった 君のその両手は 自らを正と信じ 死んでゆく者よりも美しい / 長い苦しみが終わるとき 君は何を見るのだろうか 幼い頃の傷痕を隠し 深い悲しみに気づかぬまま 与えるだけの歪んだ 君のその愛情は 母親のぬくもりをただ 求める子供よりも真っ直ぐで
君の世界、僕の世界
悲しくなんかないよ信じているから きっとどこかで君は笑っているから 君がしあわせくれた君はきっと知らない 僕にできることは星に願うことだけ 君の未来がしあわせでありますように 君は君の世界で僕は僕の世界で / 寂しくなんかないよ信じているから きっとどこかで君も空を見上げている いつか君に会えると何度も言いきかせて 本当は会えないとわかっているけど 君がしあわせならば僕もしあわせだから 君は君の世界で僕は僕の世界で / 君の未来がしあわせでありますように 君がしあわせならば僕もしあわせだから 逃げ出したい日もあるそれでも生きていく 君は君の世界で僕は僕の世界で
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死にたいの、に
死にたいの 嘘じゃないよ 左手首は傷だらけなの 生きる意味が分からないの 屋上に行かない日はないの こんなに悲しいのにどうして死なせてくれないの? 死にたいの 嘘じゃないよ どうして君は傷を塞ごうとするの? 生きる意味が分からないの どうして君は私を止めるの? こんなに苦しいのにどうして死なせてくれないの? 好きなんて愛してるなんて 嘘言ってまで私の邪魔しないで 抱きしめて涙こぼして 嘘泣きしてまで私にどうしてほしいの? 君の腕を振りほどいて早く飛び降りたいはずなのに 君の腕の中で泣いた理由は私には分からない
終末
火の雨が降り注ぎ 灰の雪が降り積もる 跡形もなく燃え尽きてしまう 何もかも 溶けてなくなってく 真っ白な世界に一人 痛みの果ての安らぎを信じて やがて訪れる最後の瞬間をあなたと / 方舟を持たぬ者 すべては水に帰る 洗い流される 犯した罪も何もかも 静かに沈む 光の届かぬ底まで 苦しみの果ての眠りを受け入れて やがて訪れる終末のときをあなたと / 意味などなくなる 価値のあるものも何もかも 生まれ変わってく 繰り返される創造 絶望の果ての希望を待ち望み やがて生まれる世界でもう一度あなたと
白うさぎ
白うさぎ追いかけて僕は冬を通り越した そして春がやってきた そうさ春 春は君 君がいる 僕は春が大好き 君を探して歌うよ らららら… 僕だけが知っている魔法をかけて 春風は眠っている君を起こすよ 目を覚まして 今幸せはやってくる 乗り遅れないで 君にもっと見せてあげる 瞬きする時間もないくらいの春の魔法 / 口笛吹いたら君にも春がやってくる そして夢の向こうへ連れてってあげるよ 退屈なんてさせないから 君と手を繋いで歌うよ らららら… 二人だけが知っている魔法をかけて 春風はいつだって夢を運んでくる 僕らは今きっと叶えるよ 忘れないで 春は君のそばにある 裏切らないよ ずっと春の魔法 そばにいるよ ずっと春の魔法
心臓
貴方を想う度に早く動き出す心臓を 煩わしく思うのです 止めてしまいたいのです どうすればいいのでしょう? 何が私に相応しいのでしょう? 抉り出して握り潰してしまえば 楽になれるでしょうか? 眠れぬほどの苦しみに 耐えられるほど強くはないのです これが愛なら死んでしまう方がいい / 私を想う度に早く動き出す心臓で あればいいと思うのです 同じでありたいのです どうすればいいのでしょう? 何が二人に相応しいのでしょう? 抉り出してそばに置けば 報われるでしょうか? 貴方と私の血が混ざり合って 一つになったら苦しくなんかないわ きっと素敵でしょう? / 月が照らすの 二つの心臓を 止まる瞬間は一緒よ きっと世界で一番そばにあった二人よ
空の彼方
初めて君と出会った日 君の小さな手を恐る恐る握った 晴れの日も雨の日も変わらず君はそこにいて 僕にとってはそれだけで大きなことなんだ 悲しくて涙こぼした日も明日は笑えるよ 小さな君と過ごす時間が少しでも長く続くように / なんとなくそばで寄り添ってくれる日も 知らん顔してはしゃぐ日もあるね 思いっきり遊んだあとの おもちゃを抱きしめたまま眠る 無邪気な寝顔がふと寂しくなる 悲しくて涙こぼした日も明日は笑わなきゃ 小さな君は僕よりも早く 年を取っていなくなってしまうから / 晴れの日も雨の日も変わらず君はそこにいて 僕にとってはそんな日が宝物だよ 悲しくて涙こぼした日も明日は上を向いて いつか君と空の彼方で笑って会える日まで
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繋がれた手
昨日血肉を裂いた 俺の薄汚い手を握り 微笑むお前は ああ俺の狂気を知らず ああ俺を愛してるという お前は憎く恐ろしく美しい / 昨日血肉を裂いた奴と お前の何が違うと言うのだろうか ああこの手を離し ああお前を殺したなら 俺は快楽を得られるのだろうか / ああこの手をひいて ああお前を抱き寄せたら 俺は愛情と苦しみとを知った
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泣いた空
いつまで悩んでるの?広い空見上げて 生きる意味をなくして迷ってるんでしょう? 私を苦しめてるあの一言 大切なものは失ってから気づくから そうなる前に 人に言われて簡単に諦められるような夢じゃない そう決めたでしょう? 分かったように言うのはやめてよ / 何もできなくなったあの日 頼れるものが一瞬でなくなって泣いた空 もしも夢をなくしてしまったら 私には何も残らないでしょう? 分かったように言うのはやめてよ / 諦めたくないから 笑顔のためにこぼした涙 人に言われて簡単に諦められるような夢じゃない そう決めたでしょう? 分かったように言うのはやめてよ
Nothing But You
They will never know my name, my face, anything about me. They're calling me by the trade name, kissing my mask. How crazy world is. I want nothing but you. Don't care about them all. You have me and I have you. I'm willing to fall.
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ぴえろ
なきたいときになけるきみが ぼくはうらやましかった なきたいときもどんなときも ぼくはないちゃいけなかったから / なきたいのはいつだって ぼくなのにむりにわらってた だってぼくはきみをえがおに するためのただのぴえろだから / だからねむってなんかいないで ぼくをみてわらってよ もううごかないきみのよこで ぼくはうまれてはじめてなきました / もういつだってなける ずっとなきたかったはずなのに なくことがどんなにつらいのか ぼくはうまれてはじめてしりました / なくことがこんなにつらいなら なけなくたってよかったと きみのためにわらうぴえろで いたかったとぼくはなきました
彼岸花
恨んでいたの それでも 愛していたのも事実よ 裏切られたのは仕方ないことだったわ いつの世も想うはあなた一人 脳裏に焼きついた血塗られた過去を 思い出しては血の涙を流す 哀しい記憶の中にはいつも咲いていた 好きになれない赤い花 / 信じていたの それでも 確かめることはできないわ 私だけ罪を背負って償いきれないまま 憐れな罪人を幾人も見ていくのね 思い出せはしない あなたの笑顔など 目をそらして私を埋めた あなたの笑顔など 哀しい記憶の中にはいつも咲いていた 好きになれない地獄の花 / 諦めていたの それでも どことなくあなたに似ている この子との思い出は 哀しいものにはならないで その手に握られた地獄の花
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盲目
真っ黒で真っ直ぐなその目に 誰かが映ることがあるなら 狂いそうになる 貴方の目が光さえ映さなくなってしまえばいいのに 終わらない闇の中で僕が愛を見せましょう
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唯一
水色の空を割る灰色の街 欲にまみれた人が行き交う この世界 無意味だと分かっているけど ただ一人 愛したあなたがいるから たとえ闇に染まったとしても ただ一つの世界 生きていく
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