※両思いモブ×のざ
年下だろうが、年上だろうが。恋人は大切にしたいし労るべきだというのが長年の持論だった。恋人がまだ高等学校も卒業していない、未成年であれば尚のこと。
優しく慈しんで、心身共に繋がれるその日まで誠実に。日々、そう己に言い聞かせてきたというのに。
つい一時間程前。己の決意は、年下の彼の辿々しい誘惑に脆く崩れ去った。
「あッ…!アぁぁッ!そこ…そこ、イィッ!きもち、い…!へんに、なるぅ…ッ!」
適当に敷いただけのワイシャツの上で乱れる彼は、未成年の男子高校生であり、己の恋人である。
普段表情を大きく崩さない彼が顔を赤くし、目尻から涙を零して、荒い息を吐きながら喘いでいる。己の背中に回した両手で必死にしがみつきながら、●●さん…ッ!と切羽詰まった様子で名を呼ばれては、もう止めてやることなどできない。
いいんだ、だってこれは彼が望んだことだから。己の股間に指を這わせて、これが欲しいと言ったのは彼だ。だからもう、我慢なんてしなくていいんだと、何度も脳内で言い訳して。
理性の枷を外し、最奥まで欲望の赴くままに押し入れば、苦しいであろうはずの彼が舌を出してへラリと笑った。
「アッ、アぁー…ッ!ぁ、ァ、うれ、し…おれ、おく、まで…うれし、です…●●さ…ッ」
ずっと、触れて欲しかったと。心底嬉しそうに笑う彼は、この上なく扇情的で。
彼の仰け反る顎を引き戻して、身勝手に唇を貪ることさえ、ただただ仕方がないのだと思えた。