11月22日





「今日が何の日か知ってるか?マダラよ」


目の前で書類をせっせと片付けているマダラに問えば、思い切り頭上に「?」を浮かべたマダラがオレを見た。


「…知らんな」

「今日は『いい夫婦の日』というのだ」

「…そうか」


至極、どうでもよさげに返事をすると、マダラはまた書類を片付け始めた。


「反応が薄いな…」

「オレには関係のない日だからな」

「何故だ」

「妻などいない」

「オレがいるではないか」


オレがそう言うと、書類を片付けていた手を止め、信じられないというような目でオレを見た。


「貴様は馬鹿か、馬鹿なのか」

「オレは至って真剣だぞ」

「何故オレが貴様のようなアホを妻にしなければならんのだ」

「何を言っている、お主がオレの妻になるのだ」


そうオレが言うと、フリーズしたマダラは、まるで化け物を見るかのような目差しでオレを見た。


「…ミトがいるというのに、よくもまあそんな戯れ言が言えたものだな。それはミトの気持ちを踏みにじる最低な言葉だぞ」

「ミトも愛しているが、お主も愛している!」

「最低、柱間最低」

「愛しているマダラ!強く美しいお主を愛しているのだ!」

「世の中では、そういうのを浮気と言うのだ」

「じゃあミトに、マダラも愛していると伝えようじゃないか、わはは…」


そう言えば、マダラに分厚い書類の束で顔面を強打された。


「おぉ…酷いではないかマダラ…少しは手加減を…」

「黙れ、貴様のような万年発情期の猿にそんな配慮はない」

「おお、猿か!わはは!」

「な、何がおかしい…」

「いやな、少し前まではキノコ呼ばわりだったものが、ついに人間に近づいてきたと思ってな。早く美しいお主に相応しい男にならねば…ははは…」


そう告げると、再び書類の束で顔面を強打された。


「おおぅ…マ、マダラよ…痛いのだぞ…案外紙といえど痛…」

「知るか、いいから仕事をしろ、次はもっと強くする」



強打された顔を両手で覆いながらも、ちらりと指の隙間からマダラを見やれば、ほんのり頬を染めながらも、オレが見終えた書類をせっせと片付けるマダラが見えた。


それは実に穏やかな光景だった。

オレはそっと、顔を覆い隠したまま幸せに目を細めた。







※※※※※※※

突発的に殴り書きしました。
言葉足らずで、内容が薄いよくわからないものになってしまいましたが、
今日は『いい夫婦の日』とのことなので、急きょ書いて上げときます(笑)






「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -