「今日が何の日か知ってるか?マダラよ」 目の前で書類をせっせと片付けているマダラに問えば、思い切り頭上に「?」を浮かべたマダラがオレを見た。 「…知らんな」 「今日は『いい夫婦の日』というのだ」 「…そうか」 至極、どうでもよさげに返事をすると、マダラはまた書類を片付け始めた。 「反応が薄いな…」 「オレには関係のない日だからな」 「何故だ」 「妻などいない」 「オレがいるではないか」 オレがそう言うと、書類を片付けていた手を止め、信じられないというような目でオレを見た。 「貴様は馬鹿か、馬鹿なのか」 「オレは至って真剣だぞ」 「何故オレが貴様のようなアホを妻にしなければならんのだ」 「何を言っている、お主がオレの妻になるのだ」 そうオレが言うと、フリーズしたマダラは、まるで化け物を見るかのような目差しでオレを見た。 「…ミトがいるというのに、よくもまあそんな戯れ言が言えたものだな。それはミトの気持ちを踏みにじる最低な言葉だぞ」 「ミトも愛しているが、お主も愛している!」 「最低、柱間最低」 「愛しているマダラ!強く美しいお主を愛しているのだ!」 「世の中では、そういうのを浮気と言うのだ」 「じゃあミトに、マダラも愛していると伝えようじゃないか、わはは…」 そう言えば、マダラに分厚い書類の束で顔面を強打された。 「おぉ…酷いではないかマダラ…少しは手加減を…」 「黙れ、貴様のような万年発情期の猿にそんな配慮はない」 「おお、猿か!わはは!」 「な、何がおかしい…」 「いやな、少し前まではキノコ呼ばわりだったものが、ついに人間に近づいてきたと思ってな。早く美しいお主に相応しい男にならねば…ははは…」 そう告げると、再び書類の束で顔面を強打された。 「おおぅ…マ、マダラよ…痛いのだぞ…案外紙といえど痛…」 「知るか、いいから仕事をしろ、次はもっと強くする」 強打された顔を両手で覆いながらも、ちらりと指の隙間からマダラを見やれば、ほんのり頬を染めながらも、オレが見終えた書類をせっせと片付けるマダラが見えた。 それは実に穏やかな光景だった。 オレはそっと、顔を覆い隠したまま幸せに目を細めた。 ※※※※※※※ 突発的に殴り書きしました。 言葉足らずで、内容が薄いよくわからないものになってしまいましたが、 今日は『いい夫婦の日』とのことなので、急きょ書いて上げときます(笑) |