自己紹介



というわけで。
お母さんと弟が部屋に入ってきました。

マダラさんはベッドに座って母と弟をガン見してます。私はベッドから身体を起こしてそんな光景を見ました。

…ははは、どうしよう。


「あのー…、皆さん落ち着いてください」

「マダラがいる!!!」


わああああ弟よォオオォ!!
名前言っちゃダメだァァ!!


「何故オレの名を…貴様は何者だ?」


ちょ、クナイ出てるよマダラさん!!


「やめれ!クナイやめれマダラ!」

「お前もオレの…うっ!


あ、れ?
なんか殴れた。透過しないの?なんでだろう…


「貴様…何故ぐあっ!


お母さん止めて!マダラにジャンプ投げつけんの止めて!
可哀想、なんかマダラがすごい可哀想な子になってるよ!?

弟よ、お前も便乗するなよ!!
ああ、止めてあげて!!
腕で必死に防いでるけど、なんか腕痛そうにしてるから!

すごい勢いでマダラがお母さんと弟を見てる!
ヤバい、人の部屋で戦い始めないで。
その二人も私も一般人アルヨ!


「ちょっ、みんな落ち着いて!!」

「万華鏡が効かないとは、正直驚いた」

「なっ!てめぇ何物騒な物出してんだ!!?」


再び私が殴れば綺麗にマダラに当たって、それからまたお母さんと弟が投げたジャンプもマダラに激突していった…。









「…というわけで、みんな落ち着いたね?」


コクリとうなずく三人。
私達は居間にいるわけだけど、どうやらマダラはようやく逆トリしてきた事に驚いて混乱し始めたようだった。
ようやく逆トリキャラらしくなったなお前。
ちょこんと正座してる黒幕が可愛くてしょうがない。


「今…何処に居るんだオレは」


口を開いたマダラにお母さんが「居間ですよ」と答えた。弟は興味津々かつ疑うような目でマダラを見ていた。

お母さんの言葉を聞いたマダラは一人で頷く。


「今…居間に居る。…今、居間に、居る…イマ、イマに居る」


もうダメだコイツは。
オヤジギャグ言ってやがる。
まさかとは思ったけど、本当にこんなのを言うのか。

『秘術!えりまきトカゲ!』とか『一尾、二尾、僕はトビ!なんちって!』は伊達じゃないと思った。


「とりあえず自己紹介しよっか…私はゆう。んでこっちは私のお母さんで、こっちは私の弟、あとお父さんいるけど今は仕事行ってるの」

「…そうか、オレの事はどこまで知っている」

「まあ…とりあえずは名前と誕生日は知ってますよ私は」

「弟は」

「すげー本物じゃん」


…弟はどうやらマダラの質問に答える気がないらしい。
お母さんはタオルを持ってマダラに言った。


「とりあえず、濡れたままだと、家も困るからお風呂入って乾かして」


そう言った母をじっと見つめて、マダラは素直に頷いてお風呂に行った。
お風呂は居間から近いから、私はマダラを案内をしてすぐに戻った。
そしてマダラの事を出来る限り話した。じゃないとマズイ。さすがに私一人では何も出来ないし。


お風呂場からはマダラが使うシャワーの音が聞こえた。







※※※※※※※

意外とおとなしいマダラさん。





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