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 噛まし噛まさせ



※悟飯が変態。スケベ。








「離してよ悟飯さん、ぼくたちこれから遊び行くんだからさぁ!」

「お前たち、最近修行さぼってるだろ?修行するぞ」

「だからって縛る必要ないじゃんっ」


両腕を頭の上で縛り上げベッドヘッドに固定すると、トランクスは膨れっ面で足をばたばたと動かし抵抗をし始めた。しかしいくら身を捩ろうが頭の上で縛られた縄は千切れることはなく幼く若干丸みを帯びた手首に痛々しく食い込んでいく。


「悟天、こんな縄さっさと引きちぎって遊び行こうぜ!」

「トランクスくん、これ固くて千切れないや…」


トランクスと違いまったく抵抗を見せない悟天は直感的にこれから行うことを感じ取ったのか不安げに頭の上の縄を見つめていた。抵抗の少ない悟天に口を窄め不満を露わにしていたトランクスだったが、僕の様子の異質さに気付いたのかだんだんと僕への視線に警戒が混じるようになっていく。不安に瞳を揺らす悟天と警戒を見せるトランクスの視線にぞくりと背筋を震わせてから、悟天の腰帯に手を伸ばす。緩い縛り方をしていたのか軽く解いただけでしゅるりとそれは外れた。


「に、にいちゃん…」

「ん…どうした?悟天」

「なにするの…?なんか怖いよ…」

「大丈夫、怖くないからな」


恐怖感に眉を寄せ今にも泣き出しそうになっている悟天を落ち着かせるため目蓋にキスを落としつつも、胴着の中に手を滑り込ませ腹から胸へといやらしい動きで手を這わせていく。くすぐったいのか時折びくりと体を揺らす悟天だったが、胸の突起をくにっと抓りあげると先程とは明らかに違う動きで体を揺らした。


「んっ、にいちゃ…そこ、変だよぉ…」

「悟天はここがいいのか?女の子みたいだな」

「ご、悟天…!悟飯さんっ!なにしてんの!?こんなの絶対おかしいよ!」

「大人しくしていろよ、トランクス。君にもするんだからな」

「っくそぉ…」


信じられないとばかりに目を見開き、実の兄に翻弄され乱れる親友を見つめるトランクスにわざと優しく笑いかける。トランクスは嫌悪を露わにしているが未知の行為をしている姿に目が離せないのか唇を噛みしめながらもじっと悟天を見つめている。
トランクスを横目で観察しつつも執拗に突起をこね回して弄っていると、悟天の息遣いがだんだんと荒くなりほんのりと頬が染まっていった。胴着をたくり上げ胸の突起の周りを焦らすように愛撫してから突起に口付けると、悟天は甲高い声を上げて身を捩らせた。我が弟ながら上々な感度だ。ふと自分の腹の下に組み敷いていた悟天の足がもじもじと自由を得ようとしているのに気付き、そっと体を浮かせる。すると今がチャンスとばかりに内股を擦り合わせ、潤んだ瞳でしっかりと僕を見つめた。


「っにいちゃん…おしっこするとこ、なんかおかしくなってるよぉ…」

「もう?思ってたより早いなぁ…悟天、こういう才能があるのかもな」

「へ…?」

「なんでもないよ」


すでに言葉を頭で捉えようとしていないらしくとろんとした瞳をこちらに向け首を傾げさせていた。そんな悟天に苦笑を浮かべながらも下の胴着をずり下ろすと小さな性器がぴくぴくと震え控えめながらもそこに存していた。軽く握ると若干固さを増させておりどれだけの快感を貪ったかを露呈させている。しかし軽く握っただけでは物足りないのか悟天は太腿で僕の腕を挟み、低く腰を浮かせていた。悟天の物欲しそうな瞳に自然と口元が緩むがここは抑えるところだと必死に笑みを殺し、誤魔化すように悟天の性器を上下に扱いた。


「あっ、うぁ!ひゃうう、なにこれぇっ!やだやだぁ、こわいよにいちゃん!あっ、ああっ…ふああ!」

「ん、悟天はまだ精通してないのか」

「はあっ、はっ…なんか、変なの…」

「気持ちよかっただろ?怖いことじゃないから大丈夫だぞ」

「ふーん……」


焦点が合わなくなりそうなほどとろんとした瞳の悟天を落ち着かせるように優しく撫でてやると気持ちよさそうに目を細めた。悟天が荒くなった息を整わせているのを見届けてからトランクスに目をやるとトランクスは悟天を見つめたまま放心していた。わざとトランクスの気を付けるように大きく動くとトランクスはハッと我に返り、悟天から目を離して僕を睨みあげた。


「なにやってんだよぉ!悟天は兄弟なんだろ!」

「ほう。トランクスは僕と悟天がしてたことの意味、分かるのか?」

「…今の、えっちなことでしょ…俺知ってんだからね!兄弟同士はしちゃいけないんだぜ!」

「じゃあ、兄弟同士じゃなかったらいいんだな?」

「へ?」


にやっと笑ってそう返すとトランクスはえーと、と曖昧に言葉を濁した。幼いトランクスには刺激の強い話だったのかトランクスの顔は徐々に赤く染まっていきすぐさま悟天と同じほどの赤みになる。視線を泳がせながら言葉を濁し続けているトランクスを一瞥し、悟天の縄に手をかけ一気に引き千切る。悟天は突然手が自由になったことに驚いたのか未だに先程の余韻を引きずりながらも、両手を握り開いて自由になった手の感覚を確認し始めた。


「悟天、兄ちゃんがさっきしたことをトランクスにしてあげるんだ」

「え…っ!?」

「トランクスくんに?うん、いいよ」

「おい悟天っ!やめろよバカ!こういうことは結婚した人がするんだぞ!」

「大丈夫。ぼく、トランクスくんのこと大好きなんだ。だからお嫁さんにもらったげるね」


悟天はにこりと脳天気に笑い、トランクスの腰帯を乱暴に剥ぎ取って胴着を一気にたくり上げへそから上へと舌をちろちろと這わせていく。トランクスの幼く華奢な体をゆっくりと舐めあげていく中、手元ではすでに胸の突起を弄んでいた。しかし力加減がよく分かっていないらしくトランクスは痛そうに身を捩っている。それでも体に舌を這わされていることに感じているのか警戒心で吊り上げられていた双眸は切なそうに伏せられていた。
無知な二人が背徳行為を行っていることがひどく僕を興奮させる。弟である悟天を弄んでいるときよりもその刺激は強く、ぞくぞくと歓喜で背筋が震え体の中心に熱が集まっていく。


「やめろよぉ、悟天…変だぞ、こんなのっ…」

「でもトランクスくんの顔、気持ちよさそうだよ」

「気持ちよくな…っあん!」

「あはは、トランクスくん女の子みたいだね」


気持ちよさそうに喘ぐトランクスにかけられた悟天の言葉にぎょっとするが、即座に僕が先程言ったことを繰り返しているのだと気付きほっと小さく安堵の息を吐いた。
一人で百面相をしている間にも悟天は愛撫を激しいものへと変えたらしく余裕のあったトランクスの息は上がり鋭かった瞳が快感に揺さぶられてる。この二人の姿を見たらお母さんやベジータさんたちはどう思うのだろうか。決して想像してはいけないそれに思いを馳せ、また一人で歓喜に体を震わせた。


「ごて、ん…やめろったらぁ…」

「…トランクスくんは、ぼくのこと嫌いなんだ…だから嫌がるんだね…」

「え…き、嫌いなわけないだろぉ…!そうじゃなくってさぁ!」

「じゃあいいよねっ!」


今にも泣き出しそうに歪めていた顔を太陽のような笑みにぱっと一転させた悟天は不意にトランクスの下の胴着をずり下ろした。トランクスは一瞬唖然としたもののすぐさま羞恥で身を捩らせ局部を隠すために太腿をすり合わせた。しかし悟天はトランクスの膝の裏を持ち上げて容赦なく足を開かせ、トランクスが隠そうとしていた局部をより露わにさせた。…なんというか、足の開かせ方がさすが我が弟といった感じだ。


「ばかあほ悟天!やめろってば!恥ずかしいよぉ!」

「やーだよっ」


悟天は意地悪く笑いながらばたばたと足を激しく動かして抵抗するトランクスを押さえつけ、トランクスの性器に手を伸ばした。握られた途端に体を大きく揺らしたトランクスは拒絶を言葉で呈しながらも物欲しそうな瞳で悟天を見上げた。悟天は珍しそうにトランクスの性器を弄んでから、僕が先程したように性器の握られた手を上下に激しく動かし始める。トランクスはびくびくと小刻みに体を揺らし快感から逃れようと必死に体を捩らせた。しかし自由を奪われたトランクスは快感から逃れきれずに、息絶え絶えに甲高い声を発しながら頭を振って快感に溺れていく。


「あっ、やだぁ!悟天っ、ごてんん!」

「トランクスくん、きもちい?」

「っうん…!もっと強く…!」

「こう?」

「ひゃあ!やっ、なんかくる!んっ、うああっ!」


トランクスの体が弓なりに張りつめ、長めの喘ぎ声が部屋に反響した。激しく胸を上下させているトランクスに悟天は優しく口付け、覆い被さるようにトランクスを抱き締め余韻に浸った。そんな二人にふっと笑みトランクスの自由を奪っていた縄を引き千切ってやる。トランクスは自由を得た腕を目の前に持っていき自由になったことを確認してから、その腕を悟天の背中に回した。


「トランクスくん…」

「悟天、……ちゃんと責任とるんだからな」

「うん。ぼくトランクスくんと結婚するね」


苗木だった愛はすっかり大木へと育ってしまったらしく、まるで恋人同士のように額を突き合わせ幸せそうに笑う悟天たちに肩を竦める。僕の欲望を満たすためにしたことだったが、まあ結果はオーライだったということか。なんだか肩透かしを食らった気分だが二人が幸せならばそれもいいか。
噛ませ犬は消えるぞ、と心の中で呟いてから部屋をそっと後にする。


「さーて、課題の続きしないと…な……?」


縮んだ筋肉を伸ばしながら踵を返すと、なにやら目の前に山吹色が広がっている。嫌な予感にどっと冷や汗が溢れ恐る恐る上を見上げると、菩薩のような笑みを浮かべたお父さんが僕を見下ろしていた。


「おっ、お父さっ…!?」

「よう悟飯。随分お楽しみだったみてぇだな?」

「え!?」

「はは、話はオラの部屋で詳しく聞くからなー」

「えええ!?なんですかこのオチ!二人のハッピーエンドでいいでしょ!?いやいやっ、待ってくださいお父さん!誤解なんですよぉぉぉ!」


初春寧日、ほんの少し肌寒いパオズ山に僕の叫び声がひどく長い時間木霊した。




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