03昼寝の時間

「眠いー」


翌日。
朝練が終わり、一人でグダグダしていれば睡魔に襲われた。


「やっばい、寝そう…」


机に何度が頭を強打し、目が(無理やり)開いたもののスグに意識を手放した。


・・・


「…ん、!!!やっば今何時っ…まだ15分か」


ふと、背中に違和感を感じ、手を伸ばせば布製のものに触れた。


「学ラン?ってことは男子か…気をきかせて掛けてくれたってこと?」


誰にせよ、お礼か何かしないといけないかな?と思いを巡らせる。
…しかし、一体誰が?


「おい、木更津!!!」


ガラリと勢いよく開け放たれたドアに驚いて思わず声をあげる。


「うっわ!」


「うおっ!!!
…お前、まだ居たのかよ…」


「まだって何?」


不信に思い、眉根に皺を寄せると佐藤は焦った様に弁解した。


「さ、さっき部活の荷物置きに着たんだよ!」


「部活?…制服着てるのに?」


「早く終わったんだよ!!!」


「そんなに大声で言うことないでしょ!?
…ていうか、何か違和感あると思ったらアンタ学ランは?」


「…え?気づいてねぇの?」


「え?気づくって…。
え!?じゃ、これアンタの!?」


意味が解らない、何で佐藤が私なんかにこんなこと…?


「…さ、さっさと返せよ馬鹿…」


いつもとは違い尻すぼみになる佐藤。
オマケに視線まで逸らさる始末。


「返すわよ…。
それより何で私にこんなことしたワケ?」


相変わらず視線を逸らしたままの佐藤に聞けば、ぶっきらぼうに返された。


「風邪ひくかもしれねぇって心配だっただけだ馬鹿!」


急に目線をあげた佐藤の目と私の目がバチッとぶつかった。
なぜだか照れを覚え、急いで目を逸らすのだった。




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