「いったああ!?」
「あら…」
次の日。
朝練を終えて、何やら女子に呼ばれた篤史に先に行ってると断り教室にいった結果。
が、これ。
普通誰が予測するか。"バスケットボールが教室の扉を開けた瞬間飛んでくる"なんて。
「速水さん、あの何で…」 「投げたらぶつかっちゃったわ。 ごめんなさいね、でも気をつけて?」
「…それって無茶くぶはっ!」
顔面に容赦なく飛んでくるボール。
「次口答えしたらもう一回投げるわよ?」
…理不尽ってまさにこのことだ。
「…そういえば、今日って何かあるの?」 「え?何かって…?」 「だって、教室に二人っきりなんて始めてよ。今日はどの部活もやってる日なの?」
「あー、今日は大会がある部活もあるから…」 「大会? でも帰宅部の子とかはいないの?」
「うーん…今日ってうわああ!」
いきなり肩に重力。 振り返れば、ごめんと手を合わせる愛理。
「篤史に用があったんだけど…いないわね」 「なんか女子に呼ばれてるけど」 「…告白か。アイツほんとモテるわよねー」 「うん」
「ああ、そうだ。 修平これ知ってる?ブラッディ星座占い!」 「?」
きょとん、とした顔を向ければ知らないと分かったらしく、スマホを出し何やらタッチし出す。
「これこれ! 巷で有名なの、えっと修平はみずがめ座だから…」
「あ」
「「え?」」
思いもよらぬ人物が声をあげたことで驚き、その人物を見る。
「どうしたの?速水さん」 「ううん、別に」
「…で、誕生日は…っと。 出た! 今日は災難の日、お家でじっとしていた方が賢明かも。…だって」
「え!? 今日ついてない…ってこと?」 「そうね」
「当たってるし」
占いが当たったことによりはぁ、と疲労の溜息をつく僕だった。
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