「んッ…ぁ…ッ」


柔らかな唇を割って舌を侵入させれば甘い吐息と艶やかな声が漏れ、もっと聞きたくて何度も角度を変えて深く貪る。
歯列を舐めあげ、ぎこちないながらも合わせるように絡まる互いの舌にどちらともわからない体液が混ざり合っていた。
天井の小さな空から届く月明かりが細い道筋となって重なり合う男女の姿を映し出す。
そこには離れることを拒否するかのように織姫の頭に手を添え行為を続けるウルキオラと、身を預け闇の中でただウルキオラの熱に酔う織姫がいた。


「あの…ど、うしたんですか…?」

「何がだ。」

「だって…ッあ…ッん…今日は…なんだか…ッ」

「俺に触られるのが嫌か?」

「そんなことな…あっ、やッ、痛ッ…!」


服の上からでも十分にわかる双丘にウルキオラの手が遠慮なく這い回り、加減も無く揉みしだかれ快感よりも先に痛みが織姫の体を走った。
普段なら気遣うように優しい愛撫で小さな快楽を与えながら進めていくのに今日は違う。
織姫は自分の体に触れてくるウルキオラを見つめてみるが、無言のまま行為を続けるウルキオラからは何も読み取れない。
微かな月明かりに暴かれることなく全てを闇に持ち込んでいくようにその瞳が映し出すのは織姫だけ。


「好きだ。」

「え?」

「愛してる。」

「あ、の…?」


滅多に聞くことのない愛の言葉が今、目の前の男から流れているのは現実なのだろうか、それとも幻聴なのだろうか?


「だから、」

「はい…?」

「お前は俺だけのものだ。」


ビリッ、と何かが裂かれる音を聴覚が拾うが、脳内はウルキオラの言葉でいっぱいで。
織姫は徐々に布が消え露わになっていく自分の肌を隠すことなく押し倒されるままに体をベッドに預けた。
真っ白なシーツの上を男女が重なり合いいくつものシワを刻んでいく。
生まれたままの姿で直に互いの体温を感じながら再び繋がる口唇。


「んぁ…ッ…ぁ」


味わい足りないと言うかのように離れがたい温もりを淫らな銀糸が二人繋ぎとめている。
幾度重なり合っても足りない。
陳腐な言葉だけでは満たされない。
瞳に映る存在に溶けてしまいたい。
交わる視線に熱を宿しながら二人は指を絡め合った。
それは何時からか決まった始まりの合図。


「織姫、」

「ウルキオラさん…、」

「未来永劫俺から離れるな…。お前は俺だけを見ていろ。」


ストレートに投げられた言葉。
いつもの冷静な彼はどこに行ったのだろうと織姫が思うほど、今のウルキオラには余裕が無く焦っているようにも見えた。


「あッあッ…そこはッ…ぁんッ…!」

「感じているのか?」

「っ…ふぁ…だ、って…ぁぁッ、ぁぁ、ん…!」


両手で掴んでも零れてしまいそうな乳房を感触を楽しむように揉みながら、その先端に舌を走らせる。
乳輪に沿ってざらりとした熱いものが駆けまわり、時には既に突起した部分にしゃぶりつき口内で転がして織姫の嬌声を強まらせていく。


「あッ…ぁぁッん、だ、めぇ…ッそんなにしたら…は、ぁぁんッ…!」

「相変わらず良い感度だな。」

「ひゃぁぁあッ…!?や、そんなッ…ぁ、ぁぁんッ…!」


口内で転がすことに飽きたのか、ウルキオラは頂上を歯で挟み込んだ。
強い刺激に襲われ織姫の体はどんどん熱を持ち下半身を疼かせていった。


「ここはどうだ?」


ウルキオラは織姫の胸に吸いつきながらもう片方の手を秘部へと持っていき、そこから溢れる密で指先を濡らすと顔を上げて織姫を見下ろした。


「どうだ?わかるか?」

「やッ、見せないで…」


濡れた指先を見せつければ恥ずかしそうに目を逸らす織姫。
暗くてわからないが、間違いなく顔を赤くして視線を泳がせているのだろう。


「お前を感じさせているのはこの俺だ。」


くちゃ…、にゅちゅ…、


「ぅ、ああッ…ぁん、あ、あ、う、動かさ、ない…で…ぁぁんッ…!」


ウルキオラの中指が織姫の内側へと入っていく…。



「なんだ、やめていいのか?こんなに溢れているのにか?」


くちゅくちゅと卑猥な水音が、


「ああッ、そんな…も、…ぁんッ…ッあ、ん…ゃ、ぁあ、っん…」


織姫の内壁を擦る度に空気を揺らす…。


「ああッ…!あ、あ、ぁぁんッ…!」

「ここがいいんだな。」


あるポイントで一層強まった織姫の声。
そこを集中的に刺激すれば漏れるのは愛液とよがり狂う女の声。


「んぁッ…は、ぁぁ、んっ…あぁ、んッ…あ、え…?ど、して…?」


あと少しで小さな波に飲みこまれそうになった時、ウルキオラの動きが止まり中から引き抜かれていた。
もっとシテ欲しい、
もっと触れてほしい、
もっと、もっと、もっと…、
織姫の瞳はすっかり欲情しこの先を期待した色を帯びていた。
そんな織姫の額に軽い口づけを落とすと、ウルキオラは織姫の隣に横になった。


「欲しければ…わかるな?」

「は、い…」


とろんとした視点で見つめるのはウルキオラの大きく硬くなったそれ。
唾液を垂らし滑りを良くして自身の胸で挟み込む。
慣れてはいないが初めてという様子でも無く織姫はウルキオラを包み込んだ。
柔らかく弾力のある胸が上下する度にウルキオラの熱くなった肉棒が擦れ、迫りくる快感に蕩けそうになる。
顔を出した先端をチロチロと舌で舐めながらも動きを止めずにウルキオラを高みへと誘う。


「織姫っ…、」

「あっ、」


ウルキオラは果てる前に起き上がると織姫を下にし自身を秘部に宛がった。
首に絡み付く織姫の両腕は了承のサイン。


「挿れるぞ、」

「あッあッ、ああんッ…!」


言い終わるよりも早く織姫の内へと入り込み深く繋がる。
織姫の膣内を暴れるようにウルキオラが縦横無尽に貫き、奥深く突いては引き、さらに最奥目指して突き上げる行為が続いた。


「ああっ、あ、あっ、んぁッ…ぁぁんッ、あんッ…んッ…あぁッ…ぁん…!」

「ッ、」


止まらない律動。
止まない艶やかな声。
鳴り響く淫らな水の音色。
熱い電流の走る体。


「あッ、あんッ、もう…だ、めぇ…ぁぁぁッん…はぁ、…ぁ、ぁ、ぁぁんッ…!」

「織姫…!」


早まる動きが絶頂が近づいてきたことを教え、互いに押し寄せる波に抗うことなく溺れていく。
ウルキオラは織姫の声が漏れる唇に容赦なく舌を挿し込み絡めながら、結合部同様に深く激しく愛を送り込むように貪った。


「ん、ふぁ…ッ…あ、ぁんッ、もう、だめっ、だめッ…ぁぁんッ…ああッ…あぁッん…っ…!」

「…ッ、!」


熱く注ぎ込まれた精子を受け止め果てた織姫の上に被さるように、ウルキオラは倒れ込み愛しそうに織姫を抱きしめた。
余韻に浸りながら寄り添い合うウルキオラと織姫は互いの温もりを感じながらベッドに体を預けていた。
織姫はウルキオラに優しく髪を梳かれ気持ち良さそう顔を綻ばせている。


「今日は…ちょっと激しかったですね。」

「すまん…。」

「いえッ、あの…嫌なわけじゃ…無いので…何かあったんですか…?」

「お前が寝言で奴の名前を呼んでいたのが気に食わなくてな。」

「やつ…?」

「…黒崎一護だ。」

「え…?あぁ、そういえば黒崎くんが出てくる夢見ました。」

「…気に入らんな。」

「確か…黒崎くんにウルキオラさんの居場所を聞いてる夢でした。」

「俺を探していたのか?」

「そうみたいです。夢の中までウルキオラさんに会いに行きたかったみたいですね。」


本心からの笑みを浮かべながら織姫は「ウルキオラさんの傍にいることが出来てとても幸せです。」と偽りの無い言葉を囁き、目を閉じた。
こんなにも想ってくれている。
この女の世界に自分がいる。
そう思うと先ほどまでくだらないことで取り乱し焦っていた自分が恥ずかしくなってきたウルキオラは、静かに寝入ってしまった織姫の首筋に顔を埋めた。
咲き誇るのは愛しい愛しい紅い華。
証を刻み込み破れない誓いを立てて目を閉じる。
願わくば夢の中でも太陽の傍に在ることが出来るように…。



■END■



アトガキモドキ
まい様リクの『黒崎くんが助けに来たときとかも唖然としちゃう位ラブラブばかっプルなウル織!かウル織の裏』のはずが…
かすりもしない駄文になってしまいました、申し訳ございません…!
黒崎くんとか…織姫の夢の中でしか登場してないよどうしよう…と思いながらもウル織の裏をメインで書かせていただきました。
というか…これって裏になってますか?
もしかしたら微裏…?
もっと「らめぇぇええ」とか「イっちゃう!」とかあった方がよかったのだろうか…。
まい様、まったくリクに添えてなくてすみません…!
ラブラブっていうよりウルキオラが一方的に暴走しただけのものになってしまいました…。
素敵なリクありがとうございました!
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