◎ プロローグ2
ありがちなパターンではあるが私はREBORNが大好きなただの普通の会社員である。
ある日、普通の日常生活を送っていたら突然何の前触れもなく事故に合い、自分の世界とおさらばしたのだ。
その時私は、自分は死んだんだと自覚するのにそう時間はかからなかった。
そして気づけば何故か私が大好きだったREBORNの世界に誕生していたのだ。
何より驚いたのは自分があの某家庭教師のヒットマンリボーンになり生まれ変わっていた事だ。
私は"リボーン"ではなく"リーナ"となっていた。
何がなんだかわからず混乱していた所を私はあのかの有名なボンゴレファミリーのボス9代目…ティモッテオに出会う。
私は9代目ならこの奇っ怪な出来事を信用してくれると思いここにくるまでの経緯を細かく説明した。
私が説明している間9代目は真剣に私の話を聞いていてくれていた。
私の話を本当に信じてくれるのか心配だったが、9代目はすべてを包み込んでくれるかのようにとても優しく私が言った事を嫌な顔をせず信じてくれたのだった。
それから私は9代目と親密になり呼び出されるたびに任務をこなして行く事となる。
(勿論、ディーノの家庭教師、毒さそりやコロネロ…アルコバレーノやシャマルとは出会い済み)
(まぁここに来てわかった事は銃は扱えるし、立派に殺し屋として生きていけるという事…それに幾度の試練は乗り越えてきた)
『ちゃおっス、ティモッテオ。今日は何の用かしら?』
「ああ、よく来てくれたねリーナ」
『ティモッテオの呼び出しなら構やしないわ』
私は9代目と出会った時、時が来たときある子の家庭教師をする事を条件に私の情報を漏らさないと言う事を約束したのだった。
「言わなくても分かっているようだね」
『ええ、ジャポーネにいる沢田綱吉の家庭教師…でしょ?』
「ああその通りだよ。何かいるものはあるかな」
『私が教える教え子"沢田綱吉"の資料が欲しい』
「いいよ。はい、これだよ」
大体の話のあらすじは知っている。
とりあえずは資料をもらいどこが私の知る物語と違うか確認をしたいと思い9代目に資料をくれるように要求したのだ。
スッと出された紙切れを受けとると目を凝らし一字一句見落とさないよう真剣に目を通す。
『(…原作と変わり無し…か)』
安心したようなそうでもないような。
感情を表には出さぬようため息をついてみる。
沢田綱吉とは多分…いや多分ではなく最も長い付き合いになる教え子だろう。
長期任務は疲れるわね。
「不安かね?」
『不安…じゃないって言ったら嘘になるわね、こんな"大きな仕事"』
私の考える事が直感的にわかったのか9代目は苦笑しながら私に聞いてくる。
さすがは大きなマフィアを束ねるボスだけある。
私の微妙な感情に気がつくとは。
「心配する事はないよ。君は十分やっていけるよリーナ」
『…もし私じゃなかったら"リボーン"は"俺を誰だと思ってる"…て言うでしょうね』
「前も言ったけどリーナ、君は君だよ。"彼"ではない。今ここにいるのは"リボーン"と言う存在ではなく"リーナ"と言う1人の女の子だよ」
『…貴方は相変わらず優しいわね』
「そうかい?君にそう言われると嬉しいよ」
少しだけ9代目の言葉に心の靄(もや)が晴れた。
私はそんな9代目に少しだけ微笑んだ。
『それじゃ、ティモッテオ行ってくるわ…ジャポーネに』
「ああ綱吉くんの事…頼むよ」
『任せて…もう過去は振り返らないわ。…だって世界最強のヒットマンですもの。これくらい朝飯前だわ』
そう私は例の彼が言うであろう言葉を残し9代目に優しく微笑むと9代目がいるその部屋を後にした。
ありがとうティモッテオ…おかげで吹っ切れたわ。
クスリと大きな屋敷に一度微笑み9代目がいるボンゴレアジトを去った。
これから1番手がかかるだろう自分の教え子の事を考えながら日本に向かう飛行機に乗り込んだ。
まさかあれ程スレているとは思いもせずに……。
TO BE NEXT....
20081122
修正:2013/01/24
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