04.砂浜




修業を付けてやると連れられたのは砂の国から離れた海と呼ばれるところ。砂の国と違って空気中に水分があるのがわかる。こんなに砂の国から離れちゃていいのかな?風影様に修業を付けてもらえるなんて私ったらすっごいくの一になれちゃうかもね!



「始めるぞ」

「あ!はい」

「なまえのチャクラ性質は水だったな?」



ビックリ!
風影様が私の名前を知っていてくれたこともそうだけど私のチャクラ性質まで知っていたなんて!



「これから修業するのに当たり前だ」

「え、私声に出してました?」

「顔に書いていた。そんなことより始めていいか?」

「はい!よろしくお願いします!!」



砂の国では珍しい水のチャクラ性質を持つなまえ。砂漠の真ん中に国を構える砂の国としてはなまえの存在はこれから重要になる。しかし、なまえは砂の国が得意とする風のチャクラ性質を持ち合わせておらずそのため辛い思いもたくさんしたと忍者登録証にあった。



「なまえ…」

「はい、なんですか?風影様」

「なまえは砂の里が好きか?」

「……はい」

「…そうか。俺は昔里も皆も嫌いだった」

「え、」

「だが、木の葉のうずまきナルトにいろいろ気づかされてな、今は皆を俺の手で守りたいし里も守っていくつもりだ」

「…風影、様。……実は私、里が嫌いでした……だけど!今、分かったんです」



海の風が確かに私を駆け抜ける。



「私は砂漠の海になりたい。風影様のように皆を守ります!」



すると風影様はふっと笑い私に近づいてきた。



「…風、影様?」

「なまえ頼むぞ。俺だけじゃない皆で砂の国を守るのだ」

「はい!」



優しい風とそれに撫でられ優しい波が音を立て私たちの鼓膜を優しく震わせた。
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