スローリー、スローリー




流れる雲。頬を撫でる風。いつも命がけの毎日。こんなゆったり出来る日は、



「暇だってばよ!!」

「……もぅ、ナルトあんたねー!」



ナルトのベッドでごろごろとしながら窓の外を眺める。黙ったままソワソワしていたナルトだったけど、我慢の限界とばかりに叫びだしたナルト。



「そんなこと言ったってば…俺ってばなーんもすることねーんだもん」

「"だもん"ってナルトこんなに天気いいんだからのんびりしなさいよ」

「天気いいんだから外行くんだってばよ!」



ぐいぐいとなまえをベッドから降ろしにかかるナルト。なまえはシーツを掴み抵抗する。


べちゃ、


そして、当然と云えば当然のように落ちた。



「痛いっ!」

「わわ、悪いってば!!」



受け身もとれずに落ちた床は地味に痛かった。ナルトは慌ててなまえをベッドの上に引き上げる。



「おー!」

「何だってば?」



窓からの太陽の光が逆光になってナルトの顔に影を、ナルトの金髪をキラキラと照らす。



「……ナルト?うわ!」



ぎゅっと抱き寄せられたなまえの体。小柄なナルトとはいえやはり男の子なまえをすっぽりと包み込んでしまう。



「……」

「ちょっ//ナル!」

「〜〜〜!」



この先どうすればいいのか分からないいっぱいいっぱいのナルト。
スローリー、スローリーと、



(20110322)
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