いちご牛乳はキューピッド




「いらっしゃいませー」



コンビニのアルバイトを始めて三日目。ちょっと人見知りの私は品出し中。


(あ、いちご牛乳ラストだ……帰り残ってるかな?)


大好きないちご牛乳。毎回上がるときに買ってお風呂の後に飲むのが私の幸せ、だったりする。



「あのーいちご牛乳欲しいんで!お姉ーさんよけてもらっていい?」

「え、……」

「え…何……?」



え、買うの?他にもいっぱい飲み物あるよ?…ほら、紅茶とかお茶とか…牛乳とか



「え、なななんでお姉さん泣きそうなの?……もしかして、いちご牛乳?」


こくん、
しまった…頷いちゃったよ。てか、泣いてないからね…ちょっとあれだよ!目から汗的な……うん、やめとこ



「あ〜…今日はやめとくわ」

「!…」



手に持ったいちご牛乳を棚に戻すお客様。



「あ、あの…いちご牛乳好きなんですよね。私、家の近くにいちご牛乳売ってるコンビニあるの思い出したんでそっちで買いますから!お客様はこちらをどうぞ!」



店長には悪いがいちご牛乳のため他社のコンビニ行かせていただきます。と、心の中で軽く謝罪して、急いで棚からラストのいちご牛乳を取りお客様の手に…



「いいの?お姉さん……」



こくんこくんと頷く私。というか私が悪かったんです。すみません!



「…ありがとうな。また、買いに来るわ!」

「はい//」



初めて話したお客様は銀髪の長身でとっても優しい方でした。

(次のご来店の際にはいちご牛乳を大量入荷しときます!)



(20101212)
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