白、

白、

白で埋めつくされた視界。
ぐしゃぐしゃになった真っ白なシーツの上で真っ白な天井を見上げている。
灯る明かりも青みを帯びた無機質な白だった。

それを遮る金髪さえも、いつもより薄く冷たく思える。


伸ばされた手が何も着ていない肩を、腹を撫でた。
「色、白いよなぁ」
「ジャンは焼けたな」
外に出る事も多い為に日に焼けた肌を晒してジャンが笑う。
対照的に室内に籠りっきりの自分の肌は冬と変わらずだった。
「まあな。いい具合に焼けたぜ♪」
上機嫌に鼻歌歌いながらも手は止まらない。
脇腹、二の腕、首筋…全身に這うジャンの両手。
「ふふふっくすぐったいな」
「大人しくしてろよ〜。お、黒子発見」
二の腕の内側に有ったらしい黒子をつつかれて身を捩る。
「ジャン…っ」
「意外にくすぐったがりねダーリン?」
くすくす笑いながら今度は太腿に伸びる手。
「楽しいのか?」
「楽しいぜ?」

太腿から膝まで下がって止まる手、投げ出したままの内腿に押し付けられた唇。
後に残った噛み痕。

「ジャン」
「ん?」
自分から手を伸ばして引き寄せて、首に腕を回して視界を金色にする。

「ん……ふぅ…」
「…はぁ…ん…」

合わせた唇に頭の中まで白くなっていく。


【白い肌に吸い寄せられた】


そんな台詞に笑って、俺はまた手を伸ばす。
服に隠れて焼かれていない白い背中を抱きしめたくて…








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