繋がる sikiさんより
優しく、抱き締めて、
と、私が、あなたにお願いしても、
あなたは、そのしなやかな腕で、
私を、籠の中に、閉じ込める、ように、
きつく、きつく。
大丈夫よ、
私は、あなたと、
初めて、瞳と瞳が繋がった瞬間から、
心が、囚われた、まま。
何処にも、逃げられないのよ、私は、
あなたのせいで。
『…僕から、離れたら、殺すから。』
本望、ね、
なんて、口にしてしまったら、
あなたは、本当に、私を、殺しちゃいそうだから、
じゃあ、ずっと、ずっと、一緒に、生きていけるのね、
って、私は、笑うの。
あなたは、
『…当たり前、でしょ…、だって、僕達は…、』
そう、呟きながら、さっきよりも、私を閉じ込める。
痛い、けど、
今、あなたによって、
一緒に、生きている、現実を、感じる事が、出来るから、
幸せ、なの。
そんな私に、あなたは、教えてくれる。
『最初から、繋がってたんだ、
僕と、名前は、
いのち、の運命が。』
そう、だったのね。
私とあなたは、
瞳よりも、ずっと、ずっと、先に、
いのち、と、いのち、が繋がって、いて、
こうして、
『僕は、名前、しか、愛せない。』
『私は、兵太夫、しか、愛せない。』
愛を、繋げて、
生と死を、共にするのね、
あなた、と、わたし。
これからも、ずっと、ずっと、繰り返し何度も、
繋がって、いるの。
ねぇ、そうでしょう?
兵太夫。