夏花弁 千依さんへ








※この先性描写を含みます。閲覧は自己責任でお願いします。










最終下校後の教室。廊下にすら人の存在の感じられない沈んだ空気の中。加藤団蔵はわたしの腕を掴み、身体を引き寄せた。次いでシャツをたくしあげ、ぬるりと肌をなぜる



「…ちょっと、ちょっと団蔵!」

「んー」

「何してるの、ここ学校っ…」

「何って…ナニ?」

「馬鹿っ…なにもこんなとこでする事無い…じゃない、ちょっとくらい我慢できないわけ?」

「いーじゃん」



それが目的だったのか、と素直に部活が終わるのを待っていた事を後悔する。

身体を間探っていた大きな手の平がするりと背中へ這う。汗で湿っているのがわかるので、なんとなく恥ずかしい。
ぐいと近くへ迫ったしたり顔に気をとられていたら、ふわりと心許ない解放感を感じてブラを外されたのだと理解した。

悔しい。わたしはコイツのこういう時の顔に弱いのだ。普段はにっかりとした爽やかな笑顔のように、はっきりとした表情が多いから細めた瞳だとか歪んだ口元だとかには激しく狼狽する。要はレアだから耐性が無い。



この最終下校後の学校の静けさといったら不気味なほどで、夏の影響で未だ姿をみせる西日で教室は蒸していた
暑さに侵された脳は正常な思考を乱し、わたしは汗ばむ団蔵の首に抱き付いた



「なに?気分乗ってきた?」

「うるさい続けて。暑い。」

「俺もあちい」

「暑いのになんでこんな…悪化するような事…んっ」

「ムラムラした。夏は女の子何時もよりずっと肌出すじゃんかー?」

「ナニソレ、わたし以外にも欲情したみたいな…言い方」

「勿論名前が一番欲情した!」



そういう問題じゃないって事がわからないのか。

胸を弄るのをやめて、団蔵はわたしを机に座らせた。スカートをふわりとたくし上げて下着を脱がされる。いよいよ団蔵の指が膣に沈んだところでわたしは息を飲む。間を置かずに忙しく掻き回されて、堪らなく団蔵のシャツを掴んだ。



机がガタガタと揺れる音と、団蔵の荒い息とわたしの高い声。
止まったら死ぬ勢いで忙しく掻き回す団蔵の指に情欲が滲みでているようで、今日団蔵の視界に映った女の子全員に、嫉妬した。



「あっ、は、んん…」

「もういい?」

「う、ん」

「挿れるよ」



団蔵は何時の間に取り出したのか、大きなそれを一気に突き刺した。仰け反る背にあった団蔵の手のひらが徐々に上がって、わたしの首まできたところで今日初めてのキスをされた。いきなり舌が割って入ってくる激しいキス。

こいつは何時もそうだ。自分が気持ち良くなるとキスをせがむ。だから挿入中は何時も酸欠なのだが、今回も例に漏れず苦しい。



「んっ…んん、んっ」

「…く、んっ…名前…」

「んんんっ、んっんっはぁ、あっ団、もうっ…!」

「っ…いーよ」



膣壁の気持ちが良いところだけをしつこく擦りあげられて、わたしはたまらず絶頂を迎えた。身体中が痙攣してびくびくしながら、未だ動いている団蔵にキスをしたらそれがずるりと引き抜かれて太ももに熱い液をかけられた。

団蔵は暫く自分で扱いて射精をしていたが、それが終わってもわたしたちはゆるゆるとキスを続けた



「…馬鹿」

「え」

「ばあか」

「何だよ良かっただろ?」

「そうじゃなくて…わたし以外の女の子の足もじろじろ見てたんでしょ」

「嫉妬した?」

「したわよばーか」

「名前素直ー!かわいー」



団蔵はそういうとあのしたり顔でわたしの太ももの内側を唇でなぞっていき、真ん中辺りで強く吸った。

そこには赤く鬱血跡が浮き出てしまった。スカートでぎりぎり隠せない程度の位置



「ちょっと団蔵そんなとこ…」

「これで俺きっと名前の足ばっか見ちゃう」



そんな特典つきなら、皆にからかわれるのだって軽くかわしてみせる


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