憂鬱めりーごーらんど | ナノ




「あぁ、つか何、隣に引っ越してきたの?」

「うん。まぁな、てか 久しぶり」


びっくりした心臓に悪い

何年ぶりだろうか
高校卒業後から全然会ってなかったから
約5年ぶり?

「そうだな。 立ち話もなんだし上がってけば?」

「じゃあ、お邪魔する」 

俺は司の家に入ることにした


久々に見た、司は司じゃなかった。
いや、司なんだけどさ
なんつーの…元々イケメンだった奴が更に磨きがかった感じ。うん、そう。羨ましい限り


司に付いて行きリビングに到着した


部屋を見渡してみると、
モノトーンな家具が並んでいた

へぇ。何かと綺麗じゃん。
彼女とかいるからか
いや、彼女に掃除してもらってるとか


「……言っとくけど。俺彼女いねぇからな。」

「まじで?……え、なんで言ってないのに」

「臨のことだから、分かるっての」


真面目にびびった
読心術できるのかと思ったし

「こわ」

「はぁ?臨とは腐れ縁だからな」

何年一緒だったと思ってんだよ。


司は呆れたように言った

確かに、司とは長い付き合いだ
小学校1年生から高校3年生まで
全部同じクラスだったからなっ
しかも、家も隣同士だったし

あの頃はいつも、一緒に遊んでたなあ
俺的に司は親友ポジションだ
司はどう思ってるから分からないけど


他愛のない話をしている間に
リビングのソファーに座らせられ
珈琲の入ったマグカップを渡された


「ほら、砂糖とミルク。なきゃ飲めねぇだろ」

「おう、ありがとな」


やっぱ、司にはなんでもバレている

そうだよ

俺、珈琲は砂糖とミルクなきゃ飲めない
だって苦いし
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