「…泣き虫」
「う゛…るさ…グッズつかさがこわくて、おれのせいで…ッズ」
「はいはい、悪かったっつーの」
耳に聞こえる低音ボイス。
子供を宥めるかのように頭を撫でてきた
…こういう事されると、余計、涙が出る。
嗚咽とまんねぇよばか
振り返るといつも通りの司の表情
ホッと安心する。
「…あーもう泣くなよ」
綺麗な顔が台無し、といい
涙でぐちゃぐちゃであろう目元を両手で撫でた。
ああ司が微笑んでる。
ナニコレ。夢?
明日、槍降るかもしれない。
「ほら、あがんぞ」
「ヒック、ぅ…ん゛」
司に支えられながら行き着いた先はリビングのソファーの上で、やっと嗚咽が止まり始めて、その頃にはなぜか知らないけど司の腕の中にいて。
今置かれている自分の状況を把握した瞬間、
恥ずかしさが溢れだした。
つかさ、と自分ではびっくりするほどか弱い声で名前を呼ぶと、ぎゅっと抱きしめる力が強くなる。
は、はずかしい。
これはBL漫画にも出てきそうなシチュエーションだ
「あのさ」
「…うん」
「俺もうひとつ言わないといけないことがあんだよ」
正面から抱きしめられてるから表情は伺えない。
え、どうしよう。
仲直りはするけど、これからは絶交な。とか
妙に有り得そうで怖い
「な、に……?」
ぼやぼやした視界
司をとらえる。
次に発された言葉は俺にはすぐに理解できなかった。
「好きなんだわ、お前のこと」