「そんな、つよしがダンスやってるみたいな言い方されても」

マリキチ1号こと、アマデウス仮面が珍しくいつも嫌悪しあってる彼を賞賛するような口振りをするのだから、事実そうなのだろう。

正直彼、クレイジーサイコサーヴァントマリキチなイメージしかないシャルル=アンリ・サンソン氏なのだが。…嗚呼、そういえば初めてあった彼は強制的に狂化をされた状態だったのだっけ。
かれこれ長らく側にいるようになると遥か昔のことのように思えるし、なによりマリーに関わることとなると今なおセルフバーサクモードだ。

「アマデウスに言われるのも癪が障るが、事実僕は人体について生前は事細かに研究したものです。」

「人聞きが、悪いと言うか…。ちょっと怖いですねぇ…」

「心配しないでくださいマスター、貴方の日頃の疲れを昇華させるとしましょう。どうぞ楽にして、僕に身を委ねてください。」

「なんか金属音が聞こえた気が、」

そういえばうっすらと又聞き程度で聞いたことがある…。サンソンが現代の健康器具にはまっていると、

「嗚呼、マスター動かないで。狙いが逸れますので、」

心なしか息が荒いサンソンがうつ伏せになった私の腰をガッツリと掴む。
――――危ない、そう私の中の危機感が、警報を、


「ンッアアアア!!!」

「おや、これは痛いですか?マッサージと言うのは加減が難しいな、 かわいそうに、こんなにむくんで、腫れ上がって、」

「いだ、んぎもぢいい」

「そうだろうともマスター、僕はこの日のために努力を重ねたのだから!!」


それは、キラキラと輝かん彼女に向けるような明るみに出た恋慕よりもっとしたたかで、背徳的で、それでいて軽率であって許される、そんな欲望はじっとりと心の奥底で満ち満ちていたのだ。

マスターを僕が、満足させてあげたい。
僕などをこれほどまでに育て上げ、互いの力に程よく依存している、それでは足りないのだ。もっと、もっと僕のこの思いを、伝えねばと。
ずっと冷静にそれでいて熱く願っていた。

それが、

今です!!」 

「変な独白を捏造してないで止めてくれシェイクスピア!!!」

「いえ、いえ、マスター。あれは事実です。どうぞ御堪能ください」

「人がせっかく否定したモノを…!あっ、」

「うーん、これは良い絵が撮れそうだ。蕩けそうな、とても好い顔をしているね」

「お前らグルだったのか!!」


そんなてんやわんやな日常は、おわらない

20170204
落ちがなくて、おわらない
タイトルが書きたかったんです。
小ネタやSSもちょいちょい更新してるので気が向いたら見てください。
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