祈りは秋のうちに済ませて
盲目日和
あの夜を游ぐ吐瀉まみれの夢
もう思い出せないスープのにおい
まばたきの奥に捨てたもの
しぱしぱする恋心
羽を休める前にちょっと死んでくれ
あの子の唇が灯火みたいに
ひとおもいに愛してみせてよ
燦く僕らを探せない
あの子の靴箱には蝶々が住んでる

弾け待ちの僕ら
汚れたほっぺに惚れちゃった
道端に捨て置かれた鼓動
渦とブーケ
レンアイノルマミッドナイト

あなたが寄越した空白をみつめる

土に還るべき憶い出
喉から喰らう呪い
色褪せてくれたら愛せたのに
滲ませたコーラル
わたしが羽ばたく前に殺してね
どうしても心臓はおとなしい
傷痕には君の涙が必要

助手席で頬杖をつく他人様
人生は出来の悪いお遊戯
さよならで小指を呪う
その視線を解くおまじない
几帳面に並べた恋心
その灯をあたしに譲って


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