真夜中。飲み会という名の楽しくもあるが、家に帰れないという難易度の高いイベントをこなしたエースは、急いで我が家の扉を開ける。
転がり込むようにリビングに出れば、ソファに座った状態で眠っているヴィダがいた。
「やっぱりな…」
思わずため息を吐く。
今日は遅くなるから先に寝てろ、と連絡したはずだが、この様子からしてどうやら自分を待っていてくれたようだった。
「ちゃんとベッドで寝ろよー。…まあ床じゃないだけ良かったけどよ…」
過去の経験を思い出しながら苦笑いをし、ヴィダの顔を覗き込めば、整った綺麗な顔が見えた。
それに対して異常なまでの幸せを噛み締めつつ、軽いキスをすると、ヴィダはうっすらと目を開けた。
「…えーす…?」
「あ…起こしちまったか。わりぃ」
ヴィダはふるふると首を横に振る。
悪い、なんて言ってるが、まるでお伽話のワンシーンのように目を覚ますヴィダに、エースは嬉しくなって思わず笑みがこぼれた。
「おかえり、エース」
「たっ、ただいま…!」
普段のきりっとした目とは変わって、とろんとした視線で言われた言葉に、思わずどもってしまった。堪らず、もう一度キスをすれば、ヴィダは少し驚いたようだったが、すぐに受け入れてくれた。
それを何度も繰り返していくうちに、次第に濃いものになったもんだから、エースはヴィダをソファに押し倒す。
「ん…ふっ…」
「ヴィダ…」
熱い吐息に煽られ、慣れた手つきでヴィダの服の中に手を滑り込ませた。慌ててヴィダが制止するような声をあげたが、綺麗な曲線をしたくびれをなぞるように手を這わせつつ、柔らかい胸に触れれば、それは甘い声に変わった。
「…っ…エース…」
盛る自分をヴィダは嫌がって押しのけようとする。けれど過敏に反応する身体のせいで、全然力が入ってない。といっても、仮に力を入れてたとして、エースは負ける気などなかった。
その手をとって、わざと音を立てて手首に口付ける。たまに舌で舐めてやれば、ヴィダは身体をぴくりと震わせた。
そしてエースは頃合いかとヴィダの陰部に手をのばし、中を弄る。すると確かな水音が鳴った。
「あ…っあっ、エース、やだ、っ」
「やめねェよ。ヴィダだってしてェんだろ?ひょっとしてそれで待っててくれたとか?」
「ちがっ…!」
「へぇ」
指に絡めついた暖かな蜜を見せつけるように言えば、ヴィダは真っ赤な顔をして口籠る。それが愉快であるから、エースは思わず口角が上がった。
「…ベッド」
「ん?」
「ベッド、連れてけ。ここじゃ…やだ」
顔を背けて抱っこを求めるように手を伸ばすヴィダに、エースは喜んで抱き上げた。
***
「ヴィダ…ヴィダ…」
「ぁっ…、っんん…!」
ベッドに寝かせたヴィダに足を広げさせ、その間に挿れ込む。ヴィダは恥ずかしいのか、口元を手で抑えている。
「声…我慢すんなよ」
「はずか、し…」
「俺は聞きてェの」
「だってそんな…ひぁっ!?」
もどかしさを覚えて、ヴィダの好きなところを思い切り突いてやれば、ヴィダは甲高い声を上げながら背中を反らした。身体をびくびくと震わす様子が、中でもよく伝わる。
「そう今の感じ…そそる」
「はっ…ばかっ…」
力の抜けたヴィダの腕を、俺は自分の肩に回させた。涙流して普段の高いプライドやスタイルがどっかいっちゃってるヴィダは見ててゾクゾクする。もっと見せろって思うんだ。
それに煽られて早く腰を動かせば、いい声で啼いてくれた。
「あ…ぁ!…やだ…はげし…っ!だめっ、えーすっ!」
「だめじゃねェだろ…気持ちいいだろ…?ここ、好きだもんな…」
「やっ…だめ…っ!」
やめようとしない律動に、ヴィダの顔に限界の表情が浮かんだ。
「い"っ、ぁっ…ひ、あ"ぁっ!!」
「ッ」
身体を激しく痙攣させてヴィダは俺の背中に爪を立てる。これはヴィダの癖で、絶頂を迎えたという合図だ。
中も思いっきり収縮して、堪らなく気持ちいい。俺はがくがくと震えて逃げようとするヴィダの腰をしっかり掴んだまま、快感で殺す勢いで激しく打ち付けた。
「あ"ぁ"っ、っうぅ……!えーすっ、やらっ、、とまんなぃ、まっ、っ、てぇ!ひッ…ぁあ"ぁっ!!」
さっきから絞り出すように中が収縮するのをやめない。 気ィ抜いたらすぐに出ちまうってのに、よくここまで耐えたな俺。
でも俺もそろそろ限界だ。
「ッ…出すぞ…っ!」
「っあぁっ……、…えーすっ…!、えーすぅ…!」
求められるように名前を呼ばれるだけで、満たされてしまう。単純だなぁと思うけど、この瞬間だけでも俺がいないとだめっていう感じが伝わってくるから、悪くはない。まあそれは逆も然りだが。
俺はヴィダを強く抱きしめる。最奥を突いた時、互いの体が同時に脈打った。
中に吐き出す快感に身を震わせながら、確認するように相手の柔肌を感じる。すぐ近くで聞こえる吐息と漏れた声を聞けば、彼女も同時に達したのだと理解し、口元が綻んだ。
「ヴィダ…可愛い。すげェ良かった」
「っ…ぅん…」
まだ荒い息をたてながら虚ろな目をしているヴィダの涙を指で拭ってやり、額にキスを落とす。
そして己のものを抜こうとした時だった。
「ぅあ…ま、まって、うごかな…」
ヴィダが止めるように俺に触れる力を強めたが、俺はよく分からず、腰を引いた。すると、
「ーァあッ…」
「うお…」
突然ヴィダの身体が再び痙攣した。中が再度きつく締まり、俺も思わず反応する。
「なに…またイったのか?」
ヴィダが乱れた息を整える中、俺は少し可笑しげに聞く。
ヴィダはそれには答えず、ふいっと目を逸らした。先程まで随分素直だったというのに、もうこれだ。
だがヴィダの耳が真っ赤だったものだから、答えなんて聞かなくても分かった。ぞくりと支配欲が身体に走ったと同時に、こんなに感じてくれたということに嬉しさを感じた。
俺は抜きかけたものを再び奥に挿れ込む。それが予想外だったのか、絶頂の余韻に浸っていたヴィダが驚きの声を上げる。
「ひっ…エース…!?」
「わり、もっかいほしい」
「なん、、ひぁあっ!」
同じように一定の間隔で律動させれば、自身の吐き出したものが少しずつ結合部から流れてきた。その液が突き上げるたびに水音を立てるものだから、先程以上に昂りが止められない。
「っ…えっろ…」
「あっ、ぁん…エース…!」
子供のように身体を震わすヴィダに、俺は慰めるように頭を撫で、深いキスをする。
目を開ければ、その泣き顔から多少の罪悪感が襲う。だがこれを自分がやったと思うと、それが高揚に繋がってしまう。
「ッ…足りねェよ…ヴィダ…!」
囁きながら、激しく打ち付ける。
限界を迎えて再び吐精した時、荒い息をたてながらも尚、求めるのを止めなかった。
***
「今日、ルフィ達と会う約束をしてたんだ」
「………。」
「結婚おめでとうって。みんなでご飯」
「………。」
「別に私だってエースとしたくないわけじゃない。ただ限度ってものがあると思う」
「………。」
「……腰が痛くて立てない」
「……でも、悪くなかったろ?」
カーテンの隙間から日差しが差し込む中、飛んできた枕が俺の顔面にクリンヒット。床に落ちた枕を見てから視線をヴィダに移せば、真っ赤な顔が見えたので、俺は後悔しないことにした。
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どうでもいいですが、一応新婚設定っていう。
エースで18禁書いてなかったことに気づいて…てか18禁って全然書かねェなって思って…ぬるいえろで申し訳ねぇ。ただなんか載せる瞬間が無性に恥ずかしいと思った。
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