あれから色々とあったものの自己紹介を交わした私達。
外にいたディアンヌさんが私を呼んだ。
「ねぇ、花子」
「どうかしたんですか?」
窓の外に顔を出して首を傾ければ苦笑を漏らすディアンヌさん。
そして、告げられたのは意外な言葉。
「あのね、キミを拾ったの実はボクだったりするんだ」
私は窓の手摺に手を置いたまま固まった。
「そんなに驚かなくてもいいでしょ」
「いや、意外だったというか何と言うか……」
拗ねた様子の彼女を見て笑えば顔を紅くしてそっぽを向いてしまった。
私はエリザベスさんがいる方の部屋を見てひとつ疑問に思っていたことを尋ねる。
「あの、エリザベスさんといる男の子って……?」
何気ない一言だった。
けれど、ディアンヌさんの表情を見た瞬間その行動をしたことを私は後悔することになる。
「……団長」
ポツリと呟かれた言葉。
私はそのままこちらを見なくなった彼女に罪悪感を抱きながら窓から離れる。
そして、辿り着いたのはダルマリーと言う名の街だった。
なんでもあの少年の手当をするとかしないとか。
私は彼を連れてダナさんと言う人の家に入ったエリザベスさんに連れられて一緒にその人の家にお邪魔することになった。
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